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筆記試験突破に向けて

筆記合格のための作戦

 解答にとまどうかもしれない目新しい問題が、毎年数問は出題されますが、基本ほとんどの問題は、過去問と同じ内容のものがほぼそのまま出ます。
 それに、筆記試験の合格は、60点以上ですから、50問の出題で、20問も間違うことができます
 計算問題は理解しないと解くのが難しいですが、それがろくに解けなくても、他をほぼ100%解くことができれば間違いなく合格します。
 ですから、問題集の説明順序に従って、最初の計算問題から順次問題を解いていくというやり方は、あまりよくありません。
 計算問題は、慣れないものには理解しにくいため、学習初期の段階で早々に嫌気がさし、後の易しい問題まで取り組む気をなくさせてしまうからです。
 とりあえず計算問題は、理解できる範囲で手早く済ませてしまい、その他の部分をある程度解けるようになってから、もう一度腰を据えて取り組むのがよいと思います。
 ただ、計算問題を全部捨ててしまって、その他の部分だけで合格しようとすると、間違ってもいい余裕がかなり少なくなってしまいます。毎年何問かは解答に迷う問題がどうしても出題されるので、いくらかは計算問題も解けるようにしておく方が精神的に楽でしょう。
 目安としては、後半の配線図からの20問で、悪くても15問(できれば17問以上)はとって、最初の10問目ぐらいまでの計算問題でいくらかとれれば、後は11問目から30問目までの20問で残りを正解すれば合格できます。計算問題が少々分からなくても残りでコンスタントに30問以上取ることができることを、最初の到達目標にしましょう。

 でも、こんなシステムで、計算問題もろくすっぽできない人や、50問中20問も間違えてしまう人に免状を与えて、本当に法設定の目的通り安全な工事なんてできるんでしょうかね。
 下に紹介した漫画本にも、「オームの法則もろくすっぽ知らないようなやつに電気工事なんて任せられない」と言われがっかりしている主人公の話が紹介されています。今のシステムなら、試験に受かってもこういうことは十分起こりうるはずです。

本屋に受験参考書のいいのがない

 近くの書店に行って眺めてみても、しっくりくる参考書が本当にありませんね。何でこんなにしっかりした本が本屋に並んでいないのでしょうか。一般向けに編集されたものより、高校生向けに編集された本の方がよっぽどしっかりしています。
 後日市内の大きな本屋に行ってみると、近所の本屋にはなかった下に紹介したようなA4版のテキストも全部置いてありました。さすがは丸善。
 自分で使う本を実際に見比べて選ぶには、やはり町中にある大きな総合書店に出かけていくことが不可欠なようです。

 私の場合、大昔にアマチュア無線の免許を取ったことがあるので、オームの法則や電力の計算などは、一応知っていました。
 最初に電気工事士試験の概要を知るのに役立ったのは、『マンガで“そこそこ”わかる新第2種電気工事士 筆記+技能入門』でした。
 タイトルの通り、これ一冊では、試験に対しては完全に内容不足ですから、勉強する上でそれほど必須の本というわけではありません。
 しかし、全く電気工事士試験というものを知らない私のような人間が、電気工事士の免状取得試験とはどのようなものかという概要を知るのには、役に立ちました。
 漫画なので、数時間で読み飛ばしてしまえるのがいいですね。何か変な筋のストーリーなのですが、一応漫画として読めます。
 他にも漫画仕立ての参考書はありますが、書店に並んでいるものは、参考書の内容を、無理矢理漫画を入れて説明してあるだけで、ちょっと見ただけでいやになってしまいます。
 知識の暗記ばかりに重きを置かず、それとなく雰囲気を知らせて、試験内容の全体像を把握させ、受験参考書に取り組むときの抵抗感を軽減するのが、この手の漫画のよいところなのではないでしょうか。そういう意味で、この本は私の役には立ちました。
 私は、複線図の書き方もこれでかなり理解できました。
 他の問題集で筆記試験に受かるだけの勉強を重ねて、後日改めてこの漫画本を眺めてみると、意外なほど試験に出題されそうなところを正確に話題にしていることに驚きます。まだ、出題内容に知識がないうちにこの本を読んでいるときには読み飛ばしてしまうようなところにも、結構気を遣いながら書いてあることが分かります。
 また、技能試験用のDVDも付属しているので、技能試験での作業の概略を知るにはいいかもしれません。このDVDは、監修者の著書『ぜんぶ絵で見て覚える 第2種電気工事士 技能試験すい~っと合格』から、第3章「実技の基本作業」の内容をDVDに収録したものです。
 VVFストリッパーを使わず、電工ナイフとペンチだけを使ってのこの作業の早さ、ここまでくれば達人の域に入っています。
 ただ、間違っても、電工ナイフとペンチで、自分も同じようにやろうなどとは考えない方がいいです。これだけスムーズに出来るようになるためには、それだけのために、並大抵ではない練習が必要です。
 熟練工を目指すのではなく、第2種電気工事士の技能試験に受かることが目的なら、後述するように、道具と頭を使って要領よく確実に練習する方が、時間もかからず、合格するだけの基礎力を間違いなく養成することができます。
 それと、「手や道具の部分を使っての採寸」などというマニアックな枝葉の部分に喜びを見いだしてしまうと、本質を見失ってしまう危険性がないともいえません。

 『第二種電気工事士筆記問題集』これはいわゆる黒本で、どこの本屋でも手に入ります。A4サイズの大判なので、持ち運びには不便ですが、写真がきれいで、出題の分野ごとに、過去10年分くらいの問題から例題を整理して提示してあり、独学でも勉強しやすいです。
 まとめのページがもっと充実していれば言うことなしですが、これでもなんとかなります。
 問題が左、解説が右というのも非常に見やすいです。
 これ1冊だけでも、3回通りくらいやって、しっかり理解すれば、合格点に十分届くでしょう。
 筆記試験の内容は、数年でそれほど変わるものではないので、近年の筆記用の参考書を持っているのであれば、技能の参考書とは違って、今年度用のものに神経質になってこだわることはありません。

 過去問の出題形式で全問を通してそのまま問題演習をしたければ、過去10年分の出題が掲載されている『第二種電気工事士試験筆記試験過去問題集 合格への最短ステップ!』です。
 全年度カラーですし、解説が類書に比べて一番詳しいです。年度別の過去問をやるなら、ちょっと高いですが、この本が一番いいのではないでしょうか。
 かなり古い年度になってくると、同じような問題でも若干出題傾向が違ってくるような問題もありますが、問われることの基本はどれもほとんど同じなので、これらをきちんと理解して正解できるようになれば、筆記合格はまず間違いありません。
 以前の過去問集が手元にあって、最近の過去問がほしい場合は、電気技術者試験センターのホームページからダウンンロードできます。ただしその場合は、解答だけで、もちろん解説はありません。
 上述の通り、7,8年も前になってくると、問われることの本質は同じでも、さすがに出題の傾向が若干違ってくるので、あまり古すぎる過去問集の場合は、買い換える方が無難です。

 私が受験した時には、上記の本がまだなかったので『第二種電気工事士筆記試験模範解答集』を使いました。
 この本は、巻頭のまとめがとても充実していて、それだけで十分試験に出題される内容に対応していますし、巻末には関係法令も載っています。問題を解いていて、どうしても分からなくて原典に当たりたいような場合に、この巻末を見て何とかなることもいくらかはあります。
 解説は簡単めですから、これだけでの受験勉強は苦しいかもしれませんが、解説書で理解した知識の確認の意味ではいい本だと思います。
 オーム社からも似たような本が出ていて、そちらの方が問題の解説が少し詳しいかもしれません。

 『第二種電気工事士筆記試験受験テキスト』多くの工業高校や職業訓練校などで、このテキストを生徒に持たせているそうです。中身の濃い本ですが、これは自習用には向きません。結構まとめが充実しているので、過去問をやらせて、教師が解説用に説明部分を見させるという用途に向いた本です。
 まとめ(解説)・問題とも、第2種電気工事士のテスト問題を解くという観点だけから見ると、難しすぎる傾向があります。
 また、数式が多数掲載されているものの、その数式がなぜそのようになるのかは、自分で考えながら元になる式を変形して理解していこうとしないと、丸暗記は非常に苦しいです。
 ただ、そのように考えながら計算式を理解しようとすることで、計算問題については、他書の通り一遍な説明だけでは理解できないところまで、きちんと理解することができたような気がします。
 私はこの本は、計算問題のところだけを読みました。
 その他、実際に電気工事士になって参考になりそうだが、試験ではそこまでは必要ないところについては、今後必要なときに参考にしようと思っています。「合格後にでもいくらかは参考にできるかもしれないな」と思わせるような本です。
 なお、この本は、古いものでも内容はほとんど変わっていないので、新しい年度のものにこだわって入手する必要はありません。

筆記試験関係書籍購入費

項  目費 用備  考
『マンガで“そこそこ”わかる新第2種電気工事 筆記+技能入門』1,728円あったらあったでまあ参考になる
導入用(無くても可)
『第二種電気工事士筆記問題集』1.512円黒本(この手の本は必須)
『第二種電気工事士筆記試験模範解答集』1,296円10年分過去問集(念を入れるなら)
『第二種電気工事士筆記試験受験テキスト』1,188円ここまでは必要ないかも
合 計5,724円

丸暗記は危険

 上で、「基本ほとんどの問題は、過去問と同じ内容のものがほぼそのまま出題される」と書きました。しかしこれは、「選択肢なども同じ組み合わせで出題される」ということではありません。過去問の選択肢のそれぞれについて、どのような名称・用途のものであるか、なぜその選択肢が正解になるのかを考えもせず、設問の答え(番号)だけを丸暗記しても、選択肢の組み合わせがそのまま出題されるわけではありませんから、本試験では太刀打ちできません。
 逆に、選択肢が答えになる理由をしっかり考えながら過去問の解き方を覚えていけば、過去問を解くだけでほとんど満点を取れるだけの実力が身に付きます。
 同じ暗記するにしても、内容とは無関係の、記号などによる丸暗記というのはいけません。必要事項をある程度理解した上での暗記、本質的な勉強を心がけてください。
 同じような丸暗記による弊害について、技能試験の所でも紹介しました。参考にしてください。

筆記試験練習用解答用紙

 筆記試験問題を解く練習をするのに、いちいち問題番号を手書きしていては能率が悪いので、解答用紙用のフォーマットを2種類用意しておきました。電気工事士の選択肢は、残った2つの選択肢の内でどちらか選択に迷うような問題はほとんど無いので用紙1のフォーマット の方が使いやすいかもしれません。
  用紙2は、それぞれの選択肢について、○×△?などを書き込めるようになっています。余白には、計算問題の書き込みができます。
 上のリンク、または右のメニューからダウンロードしてください。