整備の内容

車の整備・ブレーキ


整備に軽重をつける

 前項のような考え方に基づいて整備を分類すると、次のように分類できるでしょう。

  1.車の機能を維持する整備
オイル・プラグの交換など
  2.不具合が予想されることに対して、あらかじめ修理しておく整備
ブレーキパッドやタイミングベルトの交換など
  3.故障が起こってから対応する修理

安全に関わることは前もって万全の整備を

 まず一番に 2. について考えましょう。この中で私が一番重視しているのがブレーキです。車が走行中故障して致命的なことは、止まれなくなることだからです。走らないのは動かさなければ済むことですが、動いているものが止まらないのは始末に負えません。話は変わりますが、雪道の走行なども、同じ理由で、上り坂はびゅんびゅん飛ばせますが、下り坂は気をつけないといけません。
 このブレーキの中でも、急に効かなくなるのが一番恐ろしいことです。はっきり言ってしまえば、ブレーキパッドやブレーキシューがちびてなくなったからといってすぐにブレーキが全くきかなくなるというわけではありません。これらには鉄の地金の上にある程度金属を傷つけないパッドが張ってあり、そのパッドがちびてなくなってくると一般に交換するのです。しかしこのパッドがちびてなくなっても、地金の部分がこすれてある程度制動距離が長くなっても止まってはくれます。こうなるとブレーキを踏むたびにキーキーと音がし長くほおっておくと、本来交換する必要のないブレーキドラムやディスク本体を痛めてしまうので大金がかかってしまうことになりますが、すぐに気がつけばちょっと音をさせたからといって致命的になることはありません。これが車検整備の時、私が割合おおらかにこれらを処理する理由です。
 ところが、ブレーキのオイルに空気が入ったり、漏れたりするとこうはいきません。それがすぐブレーキが全く効かない事態に直結します。オートバイなら前後輪独立してオイルをためているので、同時にだめになるということはありません。しかし車の場合は、オイルタンクが一つです。いろいろ聞いてみると途中に安全装置があるため、そこから先の漏れならば、4輪がいっぺんに効かなくなるということはないのだそうですが、それでもちょっと不安です。そのような理由で、私はブレーキのオイル関係に一番気を遣っています。

ブレーキオイルは減らないはずのものだけれども

 ブレーキオイルは、エンジンオイルなどと違い、潤滑する働きは期待されていません。従って、劣化することも少ないのだと思います。実際車検の度に交換しなくともたぶん何の支障も起こらないはずです。しかし、あればいいという考えで、車検の度に何回も全くこれが眼中にないというのはいかがなものでしょうか。オイルである以上、定期的に交換することが必要ではないかと思います。
 なお、ブレーキオイルは、減ったからといって補充してはいけません。パッドがちびてくると、液のレベルが下がってきます。本来漏れるものではないので、液が減った原因を確かめてみなければなりません。

ブレーキのカップとブレーキホース

 ブレーキオイルに関係するものとして、カップとブレーキホースの問題があります。これについて『ユーザー車検一発合格マニュアル』には、「業界はホイールシリンダ、ディスクキャリパについているゴム製のOリング、カップを、定期交換部品として2年(新車は3年)ごとの交換を推奨していますが、普通10年は大丈夫です。このことは平成5年に提出された運輸技術審議会の答申で明らかにされました。今後整備手帳の記載方式が変わることが期待されます。」「これらの部品の寿命について調査した結果、8年から10年の寿命があることが分かり、・・・・」と書いています。カップはコミコミ車検の場合、車検の度に交換部品として部品代が請求されてくるあれです。『ユーザー車検一発合格マニュアル』の記述を読んでいると、実際には交換もせずに、費用だけを請求する業者も結構ありそうですし、これを取り替えることによってかえって調子を悪くする場合もあるそうです。しかし、これもブレーキオイル同様全く整備の時眼中にないというのも怖いような気がします。
 「10年は大丈夫」ということは、10年目ぐらいには悪くなってもおかしくはないということです。整備手帳に書かれている2年おきというのは過剰整備にすぎるとしても、時期を見て交換するにこしたことはなさそうです。
 カップに対して、これまで私が見落としてきたのは、ブレーキのホースでした。これまでコミコミの車検に出しても、ブレーキホースの交換というのは請求書で見たことがありません。デリカの整備手帳を見てみると、なるほど4年おきに交換することを推奨しています。こちらの場合は、コミコミ車検に出しても、よほどホースが痛んでいたら換えるという程度で、カップの過剰な交換に対して、あらかじめ定期的に交換してくれることは期待できそうにありません。
 このブレーキホースについて『ユーザー車検一発合格マニュアル』には、「5〜6年すると小さなクラックが多く発生することがありますが、これは『オゾンクラック』といって、全く問題がありません。また、ブレーキホースは、何重にもなっており、多少のことでは破れることはありません。」と説明しています。これを見る限り、本当にオイルが漏れ出さない限り、外観から点検するのは難しそうです。
 それで結局、現実的にはオイルが漏れだして初めてホースを交換するという対応をしている業者が多いのだろうと思います。しかしそれでは、ブレーキがきかなくなったり、実際にオイルが漏れて余分な部品まで交換しなければならなくなったり、あらかじめ余裕を持って交換する場合に比べて、心理的なものも含めて、ダメージが大きすぎるのではないでしょうか。私は下に述べるような体験をしたので、ブレーキホースについては、業者が替えようとしなくても、こちらから要望して、11年目12・3万キロぐらいの車検の時には総入れ替えをするべきではないかと現在では思っています。

11年目ぐらいにはブレーキホースを交換した方が無難な気がする

 これに関連する事柄として、私の妻の車のブレーキオイルがドラムの中で漏り、ブレーキがきかなくなるということがありました。これは12・3年10万キロ以上走ったパルサーでした。請求書が見つからないので、今となっては何が原因だったのか定かではありませんが、これによって車検で換えたばかりのブレーキパッドを油まみれにし、また換えるという憂き目に合いました。ブレーキホースを換えるという発想がなかったためか、車検の度に請求はされていたカップがきちんと換えられていなかったからなのか、はたまたその他の理由からなのか、これを書いている今になっていろいろ考えているところです。
 また、ブログでも取り上げたとおり、13年14万キロ乗ったパジェロでもブレーキホースが破れてオイルが漏れ、ブレーキがきかなくなるというようなことも起こっています。
 このように、たかがしれた私の車所有の経験でも、11年を過ぎたあたりのところで、2台もオイル漏れを起こすことがあったので、まあ11年目12・3万キロぐらいの車検になれば、ブレーキホースはあらかじめ交換しておいた方が無難だと考えるようになっています。


自分にできないことだけ業者に任せればよい

 またこのような説明をしてるからといって、私はこれらを自分で整備しているわけではありません。すべて車検の時業者にそれぞれの項目を指定して整備してもらっています。オートバイくらいなら自分でもやりますが、以前スーパーカブのブレーキドラムを換えるとき、油手でパッド部分を触り、苦労したこともあり、ここらあたりは車の維持に一番肝心なところでもあるので、業者に任せることにしています。
 私がユーザー車検をするに当たって業者に任せるのは、主にここに書いた項目と、各種オイルの交換です。その他の点検などは、このホームページでも再三触れているように、自分でやって特に重大な問題が起こるものでもありませんし、それほど難しいこともありません。自分でやって経費を浮かせましょう。
 なお、オイル交換はそれほど難しいものではありませんが、安いものを使えば、自分でやっても業者に任せてもコストがほとんど変わらないので、作業の手間・廃油の処理などを考えると、業者に任せた方が得だと考えています。

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