フルフラットにならない ショック!!

 デリカD5のカタログには、「フラットシートレイアウト」なるものがあり、2列目と3列目は当然フルフラットになるものだと思いこんでおりました。
 ところがこれが飛んだ思い違いで、デリカD5はフルフラットにはなりません。
 スペースワゴンの車内で焼き肉をしたりして、2列目と3列目をフルフラットにして、「デリカ屋」を定宿にしていた人間にとって、これは致命的な事態の発覚でした。
 ショックです。


 どういう事かというと、3列目の背もたれの取り付け部が上に出っ張っているため、3列目を後ろに倒してフラットにしても、座面よりも15cmほど高くなってしまい、フラットにすることができません。これが5cmくらいまでの段差なら、そこまでの前部で体を伸ばすだけの長さは確保できるため、まだ枕にして使うことができます。しかしこれほどの段差では、枕にするにしても高すぎて、寝床として使おうにも、使い物にはなりません。
 カタログをよくよく見ると、やはりそのような構造がそのまま写ってはいるのですが、三菱もさるもの、段差の部分を、敷物を敷いて隠しているので、うっかり見ただけでは、この段差を見過ごしてしまいます。
 また、フラットシートレイアウトのページより前のボディーの宣伝ページでも、背もたれの一段高くなった部分より前の部分から前部座席を鳥瞰してフラットにしている画像を見せているため、広々とした雰囲気を宣伝することに成功しています。

1列-2列のフラットシートというのもあるけれど

 1列-2列のフラットシートというモードもあるようです。ですがこれも、2列目の背もたれがフラットにならないために、180cmの大人が、フラットな状態で寝られる様な代物(しろもの)ではありませんでした。
 唯一の例外は、11.5型の8人乗りで、セカンドシートの肘掛けが省略された関係で、2列目の背もたれがフラットになるところまで、倒せるようになったようです。これなら、180cmの人間が寝ることができる平らな平面を確保することができます。
 ただし、これも、1列目はでこぼこがかなりあるため、2列3列をフラットにできるほどの使い勝手はないかもしれません。

3列シートをたたんでみても

 3列目のシートをたたみ、2列目を前に折りたたんでも、2列目が一番前で固定せずにかなり後ろの位置になるために、後部荷台に180cmの平面を確保することはできません。体をくの字にしないと寝ることができないので、このようにしても、2人就寝仕様にすることは困難です。
 それに、ラルゴの時と同じ、シートを左右に跳ね上げる仕様であるため、3列目のシートを折りたたんで使うと、後ろは見にくいは、邪魔になるはで、窮屈な空間しか作ることができません。
 というようなわけで、車を宿屋として使おうとする私のような人間にとって、デリカD5の作りは、中途半端な、全く使い物にならない仕様でした。
 車を設計する場合、様々な要素を勘案しながら、もっとも使い勝手がよい仕様を決定していくわけですから、デリカD5の現在の仕様が、ダメダメであるというつもりはありません。しかし、少なくとも、これを設計した人は、車を寝床として使うような使い方を実際にはやったことがない、シートがフラットになるメリットを、頭の中の理屈だけでしか考えたことがない人間であることだけは確かなようです。

何とかデリカ屋を開店したい

 不平ばかり言っても仕方がないので、何とかデリカ屋を再開させる工夫をしないといけません。
 この使い勝手の悪さは、他の方も感じているようで、ベッドキット for デリカ D:5なるものも発売されています。
 これは、寝るところはべったりフラットになるようですが、背もたれの上に設置するので、天井と床の間が、かなり狭くなりそうです。それと、このベッドキットをたたんだときには、かなり収納するスペースも必要になりそうです。
 この他のものでは、3列目のシートをたたんだり、取り外したりして、ちゃぶ台のようなベッドを置くというようなものが市販されていたり、自作されていたりするようです。
 これはこれで、やはりたたんだ時の材料の置き場がかさばりそうなのと、3列目を折りたたんだ場合、結構邪魔になるので、居住性に支障を来(きた)すことが考えられます。
 3列目を取り外した場合は、居住性はあがるものの、厳密に言えば構造変更しなければなりませんし、また、7(8)人乗車することは少ないとはいえ、簡単にやり直すことができないデメリットもあります。
 ただしこれについては、ねじ止めなしで着脱できるキットが発売されてはいるようです

とりあえず今のところ有力な案は

 今のところ有力な案は、1列目をなるべ前に移動し、3列目を背もたれをフラットにはせず、そのままいっぱい後ろにして、2列目はフラットにすると、隙間だらけですが、ぎりぎり180cmほどの平面スペースが確保できるので、その上にセミダブルのエアマット(1900×1320×250)を置くという案です。
 このエアマットは、ラルゴの時から使っていて、100vのコンセントで、ポンプを動かすようになっています。
 これを100vのインバータを使って、ふくらませます。
 CHAMONIXにも100Wまでのインバータが付属していますが、これは130Wは使うようですから、付属のインバータではおそらく使わない方が無難でしょう。
 このマットを使うと、座席のでこぼこや、7人乗り座席の座席間の空間なども全く吸収してしまうので、寝心地は最高です。
 ただ、難点は、これも厚みがかなりあるので、これの上で酒盛りをしようとすると、いくらかふわふわする上、天井が低くなるので、何も使わずにフラットのまま、座席にあぐらをかくときよりも居心地が悪くなってしまう点です。
 ベッドを出したままで着替えをするのは、ぐらぐらして結構やりにくいです。
 それで使わないときはたたんでしまうことになるのですが、組み立て式のベッドほどではないにしろ、これが一手間かかります。
 また、耐久性がどれほどのものなのかも、気になるところではあります。
 まあしかし、このレイアウトを考えることができたおかげで、デリカD5でも、なんとか気持ちよく寝られそうなことがわかったので、とりあえず最低限の課題はクリアーできて、やれやれです。

デリカD5の後部座席はあまり広くない

 スペースワゴンやスペースギアに比べても、前のエンジンスペースをかなりとって、座席を前いっぱいまで使っていないために、デリカD5の後部座席はあまり広くはありません。
 3列目など、めいっぱい後ろまで下げると、何とか大人が窮屈でなく乗れるスペースを確保することが可能ですが、そうすると、座席後部とドアの間に10cmの隙間もなく、全く荷物が積めません。
 カタログでは、「他をすべて犠牲にすればこういう事もできる」という機能をこれ見よがしに宣伝しているため便利な使い方がいろいろできそうですが、実際の現場で、総合的に車を使う段になると、使い勝手の悪さも色々出てきます。実際、ちょっと大きめの工具箱なども置けないため、寝るためのシートレイアウトをとろうとすると、このような必要車載品をどこに置こうかにも困ります。
 このように、使い勝手の悪さがあることも否めないデリカD5ですが、他車には無い魅力も秘めている車ですから、ぶつぶつ言いながら、使いにくいところはだましだまし使っていくしかないでしょう。
 

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