合祀型と墓石型
合祀型と墓石型
お寺の永代供養は合祀 檀家だけが対象のことも多い
どうしようかと思って、菩提寺である法界院に相談に行ったところ、法界院にも合祀の永代供養塔があることが分かりました。檀家のみで、33年間100万円と他と比べると少しお高いかもしれません。しかし、年5回、春夏の彼岸と盆、12月21日、新年と年5回祈祷していただけ、叔母がお世話になっていた法界院に置いていただけることを考えるとかなり魅力的です。優先順位の高い候補地の一つとして考えなければなりません。
その他、法界院では、「本山である高野山ならもっと安いだろうから、それも考えたら」と教えていただきました。でも、確かに高野山は立派なお寺ですが、「叔母が日頃慣れ親しんだ岡山を離れて、葬るためだけに和歌山県に追いやるのもなあ」と二の足を踏んでしまいます。
その他、同じ真言宗である長泉寺にも行ってお話だけは聞いてきました。しかし、『永代供養の寺探し』に書いたとおり、「長泉寺の場合は、「他のお寺で葬儀をしたということはそこのお寺の弟子になったということだから、途中から寺を変わるのは難しい」ということでした。
他にも龍ノ口の登り口の近くにあり、温泉でも有名な湯迫にある浄土寺にも行ってみました。供養塔は寺のすぐ前の広々したところにあり、対応してくださった副住職さんもきわめて好感のもてる方で,「こんなところなら合祀でも、ありかな」と思わせる雰囲気でした。お金もリーズナブルで、年1万円、50年で50万という明快な料金設定でした。岡山市の中心部に近く、きわめて魅力的な候補地だと思いました。
ただ、宗派は問わないとはいえ、うちは元々真言宗です。あまり宗派にこだわらないNekoとは違い、叔母は先祖祭りもきちんとしていたので、天台宗のお寺をわざわざ選ぶのもためらわれます。
墓石型の永代供養
お寺が運営している永代供養に対して、墓石屋などが運営の主体(当然宗教法人が運営する体裁)になっている永代供養もあります。
これらにも、合祀型の永代供養がありますが、あえてこれらの墓地を選ぶとすれば、墓石型の永代供養が選べる点でしょう。
墓石型の永代供養の場合、個人や夫婦の墓をそれぞれ自分専用に作れるので、合祀のように、死んでまで狭いコインロッカーのような集合住宅に押し込められるというようなわびしさがありません。
岡山で墓地・墓石・永代供養込みで80万円ほどのものは土地も墓石もかなり小さいですが、100万円を超えるものになると、墓地は1㎡か一聖地(90㎝×90㎝)と小さいものの、墓石は8寸(竿石の横幅が24㎝)ですから、一般によく作られるサイズの9寸(27㎝)よりは一回り小さくても、かなり立派なお墓になります。
8寸の墓石だけの値段がら比べれば、石は中国産の安物ですから、かなりお高い買い物にはなります。しかし、毎年お寺さんに拝みに来てもらい、ことあるごとにお布施を払わなければならないことを考えれば、購入時は少々高くても、以後それらを一切考えなくてすむのは、魅力的です。
後で祀る人が無くなっても、33年とか50年とか、契約期間の間はきちんと供養をしてくれそうなのもいいですね。
それで、これらの8寸のお墓を、必ずしも今すぐには永代供養を必要としていない人でも、個人や夫婦のお墓としてではなく、先祖墓として建立する人もいるようです。
墓石型の中には、和風だけではなく、洋風のデザインを選べるところもあります。
永代供養なのに20年?
インターネットで検索していて、すぐに出てくるのは、石匠の墓石型です。
ですがここは、永代供養期間が20年と書いてあり、その後のことは明記されてはいません。他の合祀タイプの供養塔を持っているところは、契約期間後は、そこの土に返して合祀するというのが一般的です。しかし、石匠はそれも持っていないようなので、遺骨の扱いをどうするんでしょうか。
それに、20年なんて、あっという間です。たとえ跡継ぎが無く、自分の代で絶えるとしても、自分のお墓を都合しようと思っている人が、20年やそこらの永代供養で安心できるでしょうか。
私なら、永代供養というからには、せめて、一般的によく言われる期間である33年くらいは祭ってくれないとやはりむなしいです。
「21年以上の長期に渡る永代供養をご希望の方は、別途料金。」ですから、別途料金を払えばすむことなのかもしれません。しかし、「永代供養」の標準仕様を、20年と設定しているような業者を信用する気には、やはり私はなれません。他のお寺さんでもそういうにおいがぷんぷんする場合がよくありますが、私には、どうも「金儲け」しか見ていないにおいがしてしようがありません。
墓石も一区画45㎝×45㎝、高さ約90㎝のごく小さなもののようですし。
8寸個人墓型はいいかも
インターネットで永代供養を探して、石匠のものにそんなこと感じているうちにたまたま見つけたのが、8寸の個人墓型の永代供養です。
石豊の永代供養は、後からよくよく見ると、確かにホームページにも書いてはあります。しかし、それだけを見て、魅力を感じる人は少ないのではないでしょうか。「他には少ないよい企画だ」と思うのに、宣伝が下手ですね。
そういうことで、私がこれを知ったのも偶然でした。葬儀をしたさくら祭典の紹介で来た石豊のセールスから、国産のよい位牌が安く手にはいると聞いて、東山の事務所におじゃましたとき、「永代供養ならうちにもある」という話になって、初めてこの存在を知ったのでした。
見てみると、合祀型の納骨堂は、お墓にならない余った土地にいかにも間に合わせで作ったというような代物ですが、8寸の個人墓型の方は「考えてもよいかも」という気にさせてくれます。
そのような目で改めてインターネットを見てみると、これまで見落としていた今谷浄心苑にも同じようなものがありました。
ここまで来て、今回の私の永代供養探しは、法界院の永代供養にするか、個人墓型の永代供養にするか、この2点に絞られてきました。
個人墓型にしたときには、せめて7回忌ぐらいまでの年忌法要は、これまでお世話になった法界院にお願いしたいので、それが果たしてしていただけるのかどうか、ということも大きなポイントです。
この項もかなり長くなってきたの石豊と今谷浄心苑の8寸個人墓型の永代供養の詳細については、次項で詳しく見ていくことにします。