車の整備・オイルその他
車の整備・オイルその他
整 備 項 目 | 距離(千Km) | 期間(年) | |
---|---|---|---|
1 | マスタシリンダ、ホイールシリンダ(ディスクの場合キャリパを含む)のカップ及びダストシール等の交換 | 2(3) | |
2 | ブレーキホースの交換 | 4(5) | |
3 | ブレーキ液の交換 | 2(3) | |
4 | マニュアルトランスミッションオイル(含むトランスファ)の交換 | ||
(4WD車、FR車) | 40 | ||
(FR車) | 80 | ||
5 | オートマチックトランスミッションオイル(含むトランスファ)の交換 | 40 | |
6 | ディファレンシャルオイルの交換(FR車、4WD車) | 80 | |
7 | リミテッドスリップディファレンシャルオイルの交換 | ||
(機械式) | 40 | ||
(VCU式) | 80 | ||
8 | 点火プラグの交換 | ||
(除く白金プラグ付車) | 40 | ||
(白金プラグ付車) | 100 | ||
9 | エアクリーナエレメントの交換 | 40 | |
10 | タイミングベルトの交換 | 100 | |
11 | エンジンオイルの交換 | ||
ガソリン車(ターボ車、スーパーチャージャ車)、ディーゼル車 | 5 | 0.5 | |
ガソリン車(除く、ターボ車、スーパーチャージャ車、ディアマンテ、シグマ、GTO、パジェロ) | 10 | 0.5 | |
ディアマンテ、シグマ、GTO(ノンターボ車)、パジェロ《SD級オイル使用の場合》 | 10 | 0.5 | |
ディアマンテ、シグマ、GTO(ノンターボ車)、パジェロ《SE級以上のオイル使用の場合》 | 15 | 0.5 | |
12 | オイルクリーナの交換 | ||
除く、ディアマンテ、シグマ、GTO、パジェロ(ノンターボ車) | 10 | 1 | |
ディアマンテ、シグマ、GTO(ノンターボ車)、パジェロ《SD級オイル使用の場合》 | 10 | 1 | |
ディアマンテ、シグマ、GTO(ノンターボ車)、パジェロ《SE級以上のオイル使用の場合》 | 15 | 1 | |
13 | 燃料フィルタの交換 | ||
ディーゼル車 | 20 | ||
ガソリン車(除く、ECIターボ、MPI車) | 40 | ||
ガソリン車(ECIターボ、MPI車) | 100 | ||
14 | 燃料ホースの交換 | 4(5) | |
15 | 冷却水の交換 | 2(3) |
メーカーの定期交換推奨品目
参考のために、デリカスターワゴンの整備手帳から定期交換を推奨されているものを抜き書きしてみましょう。なおこれは平成3年度初年度登録の車についていたものであるため、現在の車についているものとは若干内容に違いがあるかもしれません。
部品の交換(黄)と、油脂類の交換(緑)とを色分けしてみました。
予想したほど過剰な要求ではない
左の表で 11 のエンジンオイルの交換を見てみると、「どれだけ乗り続けるか」の項で問題にした『ユーザー車検一発合格マニュアル』に書かれている交換方法でも、車種によってはあながち間違いではないということが分かります。この表を改めて見直してみるまで、メーカーの推奨は、ひどく過剰な整備を要求をしているように思いこんでいましたが、今改めてみてみるとそれほどでもないようです。
交換部品
そのような目で、オイルの話は後にして、交換部品について見直してみましょう。
2,14は通常のコミコミ車検でもよっぽどのことがない限り替えないようですから、この表通りまじめに交換するとたぶんやりすぎになります。
(2.ブレーキホースの交換については前頁参照)
1 は、先の項でも問題にしました。車屋をやっている遊び友達は、2年ごと、長くとも4年ごとと教えてくれました。何を信じるかで判断が分かれるところですが、そのくらいの周期で交換してもよい部品であるようにも思われます。
タイミングベルトは、10年10万キロになる前に必ず交換
これらに反して、10 はどの業者でも厳密に守られています。タイミングベルトはエンジンのバルブのタイミングを伝えるものなので、もし切れると、バルブがピストンに当たって、大変な出費となります。10万Kmも走っている車なら、よっぽど高価な車でない限り修理してまで乗り続ける市場価値はないので、即廃車です。指示通り、かなりの余裕を持って交換するべき部品です。
もし、距離が10万キロまで行かないような場合でも、10年を超えると、このタイミングベルトは、いつ切れてもおかしくないものなのだそうですから、あまり距離を乗らないらない方でも、ほどほどには交換しておきましょう。
距離がいっていない場合、長く乗れるかも知れないし、乗れないかも知れない。つまりは時の運まかせということのようですから。
しかし、このタイミングベルトは、全ての車に付いているというわけではありません。私のシルビアS14や、ラルゴなどは、最近ではベルトではなくて、タイミングチェーンが付いている車が多くなっています。
そのような車は、10万キロが来ても交換する必要がないので、その意味では経済的ですね。
タイミングベルトと一緒にウオーターポンプも換えた方が良いかも
平成19年1月に、私のパジェロがついに15万キロでタイミングベルトが切れてしまいました。原因は特定できていませんが、聞くところによると、ウオーターポンプが壊れると、それにつながっているタイミングベルトも切れるそうです。それで、私の行きつけの業者では、タイミングベルト交換の時に、作業のついでなので、ウオーターポンプやサーモスタットを換えることが多いのだそうです。
私のパジェロの場合、7万キロの時にタイミングベルトを交換し、ウオーターポンプも10万キロで交換していたので、時期だけからはタイミングベルトが切れることは、ちょっと予知できない不可抗力でした。しかし、このようなことを聞くと、タイミングベルトを交換するときには、ウオーターポンプもついでに交換するという意識でいないと、せっかくのベルト交換が意味をなさないものになってしまうことも十分に考えられるように思います。
その他の部品
その他の部品については、この表通り取り替えてもそれほど財布にはこたえないので、言いなりでもよいのではないでしょうか。
その他、この表に載っていない消耗部品として、バッテリー、タイヤなどがあります。バッテリーは4年以上たってくると、セルモーターの動きが鈍くなってくることがあるので、その時に充電しても元に戻らないようなら交換します。(充電器はそれほど高価なものではないので、一つ持っておくと重宝します。)
また、あまり乗らない車のバッテリー上がり防止については、「市販のソーラー発電のパネルはあまり乗らない車に威力絶大」をご覧ください。
オイル交換は安物でもよいからこまめに
交換部品に対してオイルの場合は、驚くほど長い期間の指定で、むしろこれくらいの程度で本当に大丈夫なのかと考えてしまいます。日頃車屋にオイル交換に出すと、次回交換に3000キロを目安としてシールを貼られたりするからでしょうか、車のメンテナンスに少しでも関心がある人なら、1万キロも走らないうちにオイルを交換しているのではないでしょうか。
極端な話をすると、スーパーカブなどの4サイクルの原付のエンジンオイルを交換したことがある方なら、時速五十キロ走行で千キロも走れば、最初は透明感のあったきれいなオイルが、真っ黒で全く粘りのない水のような状態になるのを経験したことがあるでしょう。この例から分かることは、エンジンの大きさが小さいほど、高回転型のエンジンであるほど、オイルを早く交換しなければならないということです。
エンジンオイルは、一分間何千回転もしてこすり続けているエンジンの摩耗を防ぐものですから、なるべく性能が劣化しないうちに替えることが望ましいわけです。業者の口車に乗る必要は全くありませんが、ある程度大切にしておいても罰はあたらないものです。
多くの業者が共通して言うことは、「安物でもいいから早めに替えろ」ということです。車の性能を快適に維持することを気にかけるなら、そこそこのものでもよいから、なるべく早めに交換するべきでしょう。
私の場合は、いちいち距離を気にかけておくのは面倒くさいので、五千キロ・一万キロごとに、車の距離計がちょうど区切りよく指すときに交換することにしています。オイルエレメントは二回目の交換の時にしているので、一万キロごとということになります。
オイル・冷却水の交換状況を自分で把握しておこう
その他のオイル・冷却水についても、車検の時既定では業者がどのような対応をするか分かりません。しかし、少なくとも、マニュアルに記載のある程度には交換するのが得策だと思います。私は二年でちょうど二万キロ走るのでそれを目安にしています。車検の時にこれらも頼めば、普通の業者なら交換手数料を別に取るようなことはしません。ユーザー車検の場合は、これらを必要なら別々に頼みます。
私は、エンジンオイルだけを格安の業者で交換し(または、自分で交換し)、他は車検の後、ブレーキオイルを交換してもらうときにこれらも交換してもらうように依頼しています。その時ついでにブレーキ・クラッチの遊びの調整もお願いします。
廃油の処理
ちなみに廃油を処理するときには、オイルが入っていた缶に入れて近所のガソリンスタンドに持っていくとたいてい無料で引き取ってくれます。おそらくオイルを売っているオートバックスなどでも引き取ってくれるのではないでしょうか。缶ごと引き取ってくれるところと、中身のオイルしか引き取ってくれないところとがあります。
缶を引き取ってもらえないと、処分に困ってしまいますが、私の住んでいる自治体では、食用油の缶と同じく、引取をしてもらえることが分かりました。
廃油処理用の紙箱などもホームセンターで売っていますが、そんなものを使うよりも廃油をためておいてそのまま引き取ってもらう方が、安上がりで簡単です。
オイルフィルターの処分が困る
私の住んでいる自治体では、オイルフィルターを引き取ってはくれません。業者に有料で引き取ってもらわなくてはならなくなる場合、おそらくその業者に交換を依頼するのと同じぐらいの処分料を要求されるでしょうから、これは本当に悩ましいところです。
どこにもフィルターを引き取ってくれるところがなければ、自分で交換することなどは考えずに、素直に業者に交換を依頼した方がよいかもしれません。
ちなみに、現在私が引き取ってもらっている業者は、フィルターに穴を開けて、完全にオイルが抜けたものなら、引き取ってくれています。