ユーザー車検

ユーザー車検から見た車維持の本質

車検にチャレンジしよう

 ユーザー車検代行という言葉を以前ほど聞かなくなりました。 業者によるユーザー車検の代行というあやしげな商売の危険性が一般に知れ渡ってきたからでしょうか。
 平成7年の車両法の改正が、車検を業者だけでなくユーザーにも開放するようになる、転換点だったように思います。今日では、陸運局もユーザー車検を受け入れる体制になっており、専用の受付窓口も用意されていて、誰でもその気にさえなれば、割合手軽に車検を通すことができます。一度体験してみれば、それほどの努力もなく、車検は「自分で通せるのが当たり前だ」ということがすぐに実感できるでしょう。

まずは自分で車検に通してみよう

 そのことを体験していただくために、本稿ではまず一般的に言われている建前を一切無視して、「車検にとにかく受かる」ということだけに焦点を当てて、とりあえず車検に受かるための最低限について「車検の実際」で取り上げてみました。初回の車検などでは、よほど無茶な乗り方をしていない限り、これだけで車検には通ってしまうでしょう。
 ただしディーゼル車については、「ディーゼル車の黒煙」も参考にしてください。

ユーザー車検代行などで車検に受かったからといって安心してはいけない

 次に、車検とはどのようなものかを分かっていただいたところで、「車検に受かった」だけで安心していることがいかに危ういかということを「基本的な考え方」で説明し、車を維持していく上で、どのように考えるのが、安く、長くしかも安全なのかを考えてみました。ここでは、「ユーザー車検」をうたった業者・他人に、安いというだけで車検を任せてはいけないというような話もでてきます。

何をどこまでやれば大丈夫か

 最後に、「整備の内容」で、そのような考え方に立った時、どのようなところが実際に整備の対象となるかを検討しています。

自分で自立しようとするユーザーに基本的な考え方を提供したい

 全体を通して、このホームページでは、技術的な解説書や、「簡単にできちゃった。あとは自己責任で。」といったような安易な体験談からは得られない、しかしちょっとでも車の維持に関心がある方ならやっぱり考えておいた方がいい、そういう車維持の本質に関わることを「ユーザー車検」に対応する中で考えようとしています。
 本稿を読んで、「ユーザー車検」か、「業者の車検」かに関わらず、車維持に関心がある方に少しでも参考になることがあれば、こんなうれしいことはありません。
 ユーザー車検を自分でしてみるのも面白いかもしれないなと思ってもらうだけでも十分ですが、すでに「ユーザー車検」をなさっている方にも、改めて自分のやり方を振り返っていただき、安心して「ユーザー車検」をやっていただければと思っています。

具体的なノウハウは本を一冊買う方が手っ取り早い・見やすい

 ただ本稿では、ユーザー車検の実際の手順やノウハウについて、あえてこと細かく説明することはしませんでした。ユーザー車検だけに焦点を当てた技術書は何冊か出版されていますし、ホームページにも、本に勝るとも劣らない説明をしたものがいくらかあるようなので、それ以上の情報を提供できない私が、同じ分野で今さらあえて二番煎じの解説をしても意味がないと考えたからです。
 とはいえ、本ホームページだけでも、一般に紹介されている程度の最低限のことは尽くされているはずです。
 むしろあれもこれもと色々ユーザー車検に関わることを軽重を考えずに並べている解説書よりも、この解説の仕方の方が、何がどう重要なのかが分かって結果的にはよかったと私は思っています。
 本ホームページであえて詳しく説明しなかったことについては、下に挙げたようなユーザー車検の解説書に詳しく写真入りで解説しているので、それらも併せて参考にして、理解を深めてください。

 ディーゼル車の黒煙を全車実際に機械で測るようになったのはどうもH17年になってからのようなので、古い本にはそれについて書かれていないはずです。ディーゼル車の方は注意しましょう。(それまでは目視だけでほとんどフリーパスでした)

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