パワーアップ
アーシングは効果絶大
安物のキットでアーシングをしてみた
ディスカウントショップでアーシングのキット(Remix AX-25G)を1,000円以下で売っていたので、何でもげてものに飛びつくねこさんはうちの車全部用に、3セットも買ってきました。
実はアーシングには何となく前々から興味があったのですが、市販のキットは高価なのでなかなか手が出なかったのでした。
アーシングとは
アーシングというのは、車の電気のマイナス側は、車体とつないであって、普通車体を通して電気が流れているのですが、車体には結構電気が流れにくいような要素があって、電気が素直に流れにくくなっていることがあります。その電気が流れにくいのを、アース線をバッテリーから車体のいくつかのアース部分にじかに補助的に取り付けてやることで、電気の流れを良くしてやろうというものです。
インターネットでこのことについてちょっと調べてみると、そんなのはいい物をつけたという気持ちになって効果があるように思っているだけだ(ブラシボー効果だ)とか、古くなって電気の通りが悪くなっている車には効果があるとか、いろいろなことが書かれています。
弊害が出る事もあるが
ア-シングをすることによって、オーディオに雑音が入るなど、弊害が出ることもあります。
ですから、そのような弊害が出た場合は、どの線が問題なのかをもう一度検証する必要はあります。
しかしアーシングというのは、元々電気がつながっていた所に、電気を通りやすく補助の電気線を付けるだけですから、間違ってプラス端子に接続してしまったりしない限り、少々どこをどのようにつないでも、効果のほどはともかくとして、作業に取りかかる前から、それほどの心配をすることありません。
配線は適当に
私の買ったキットには、それほど、どこをどう配線しろなどという細かい説明などは無かったので、本当に適当に配線してみました。
車に元々バッテリーから車体にすぐにアース線をつないでいる部分や、シリンダーヘッドのアース線をつなぎやすいボルトが付いている部分、エンジンにつながっている電装品のアースを取るためにボディーにつながっている部分などに、つけられる範囲内で適当につけてみました。
取り付け注意としては、エンジンはかなり熱くなるので、電気線がそれに触れて溶けないようすることと、エンジンはかなり振動するので、それを見越してある程度の余裕を持ってコードを取り回すことなどです。
アーシングの効果は大きい
それで効果のほどですが、効果が体感できるほどはっきりと分かりました。最初の軽トラの時は、効果を感じながらも、もしかしたら気のせいかもしれないなどとも考えたりしてみたのですが、次のパジェロの時には、エンジンを積み替えたのではないかと思えるほど、もたもたと立ち上がっていたふけ上がりがスムーズになって、エンジン回転を上げるのにストレスが無くなりました。どちらの車両も、始動性も若干良くなったようにも思います。(マグチューンなども付けてみたりしていますが、付けても効果は実感しなかったのとは大違いです。)
シルビアのS14-NAでも走りが大変スムーズになりました。シルビアの場合は、少し車が新しいからか、走り系を意識してのことなのか、エンジンの吸気系の部分にもかなり太いアースケーブルが元々付いていました。しかし、それでもアーシングの効果はかなり大きかったようです。(写真の青いのが、キットの14sqのアーシングケーブル、水色がspeedex付属の8sqのアーシングケーブルです。黄色いのは、次項の説明の通り、スーパーマグチューンを3つ直列に付けています。)
うちの車はどれも古い車なので効果が実感できるほどあったのかもしれませんが、たとえ新車であっても、電気の流れを良くしてそれほどの弊害が起こるとも考えにくいのなら、ちょっと試してみる価値は有るのではないでしょうか。ダメでも安価だし、全く効果を実感できないのなら、取り外してしまってもいいわけですから。それに取り付けも、元々ボディーアースがしてある様なところにねじ止めするだけですから、何も難しい技術も知識もいりません。
本来なら、ねじ止めする部分のボディー側の塗装をはいで、接点改質剤で導通をよくするのが良いのでしょうが、私はそんなこともせず本当にねじ止めしただけでした。
なお、私は間抜けなことに、ケーブルに付いているプラグが6mmの穴の物と8mmのものとで両端の端子が同じ穴の大きさではないのを知らず、6mmの穴の方を12Mのボルトに取り付けようとして「つかないなあ」と思っていたのですが、皆さんはこんな間抜けな間違いはしないでくださいね。おかげでドリルで穴を大きくしようとして、接点を一つ折ってしまいました。
自作するのもそれほど難しくはないが
他のホームページなどを見ると、キットではなく、8sqか14sqのアーシングケーブルを買ってきて、接点を自分で付けて自作するような人もたくさんいるようです。
アーシングケーブルは、オーディオのアースケーブルなどより耐熱温度が高く、105℃対応です。
キットだと、長さが製品によって決まっているので、私のように汎用品を買った場合、欲しいところまで届かなかったり、長すぎたりするなど、融通が利かないことは確かです。よりきっちりとした完成度を求めるのなら、汎用品を求めるより、自作する方がいいかもしれません。
自作するにしても、ケーブルにボルト取り付け用のターミナルを取り付けるだけなので、たいした工作ではありません。ただケーブルが太いので、端子の接続に、安い電工ペンチは使えないので、AK-19Aなどの専用の圧着工具が必要です。
ところがこれが高いんだ。
でも、これを手に入れさえすれば、必要な圧力がかかるまでロックされ、圧力がかかったところで初めて解放されるので、コードの圧着は簡単・確実にできます。(電工ペンチについての詳細な説明はこちら。)
まあしかし自作するにしても、1,000円では4本も作れないでしょうから、作業の手軽さと、安価さとで今回のようなキットもそれなりに使う価値はあるように思います。
これほど出来合いの物が安く手にはいるような世の中になってくると、自分で作る方が安上がりだとは必ずしもいえないことがよくあるので、注意しなければいけないところです。