シルビアS14

シルビアS14前期へのHID取り付け

 シルビアS14のヘッドライトはとても暗いです。HIDに取り替えたデリカD5やハイゼットに普段乗っていて、たまにシルビアに乗ってみると、ライトの暗さにびっくりします。年数がたって、レンズが黄色にくすんでいますから、よけい暗くなっているのだろうと思います。
 普段妻(さい)が乗っている車なので、なかなか自由にいじることはできませんが、冬のスキーシーズンも終わったことですので、思い切ってこれもHIDに交換することにします。
 HIビームの方は、HIDでは明るくなるまでに時間がかかり、ハッシング用には不向きですし、おそらく私の妻は、HIビームでずっと走るような使い方はしないはずですから、LOWビームの方だけを、H4の35W HIDにします。

買ったHIDがすぐにはつかない

 買ったキットはリレーレスですから、できればライトのユニットをはずさずに、バルブ交換の要領でちゃちゃっと交換を済ませてしてしまいたいところです。
 ところが、シルビアのライトの後ろにはあまりスペースが無く、大人の男の手はなかなか自由にはなりません。そのため、作業が全くはかどりません。
 それでもやっとの事でバルブを付けてみるも、きちんと押さえをしているはずなのに、付けたバルブがぐらぐらして、動かないようにしっかりとは固定ができません。
 ライトのユニットをはずさずにただごそごそやっているだけでは、何も見えずに狭いところを手探りでやっているだけですから、かゆいところを靴の上から掻く感じで、まどろっこしいことこの上ありません。
 このままの作業も限界です。
 仕方がないので、時間が取れるときに、ライト本体をユニットごとはずして、何が原因なのか、腰を据えて調べるよりほかはありません。

ヘッドライトユニットをはずすのは大変だ

 例によって、ネットでシルビアS14前期のヘッドライトのはずし方を検索します。スモールランプとヘッドランプとをつないでいる上のねじをはずし、スモールランプをとってからヘッドライトのユニットをはずすのだそうです。
 ところが、スモールランプのユニットは、外側は何も留まっていないような感じですが、内側が何かしっかり固定されていて、なかなか前に引き出すという具合には行きません。
 内側は、丸い拳(こぶし)のような物が挟まっているだけだそうなのに、これが堅くて堅くて、ちょっと引っ張ったぐらいではびくともしません。それで何回もこれを試みては、撤退の繰り返し。
 でも、いくらネットを調べてもこれ以上の情報はないので、時間の余裕ができたときに、改めて腰を据えて、覚悟を決めて取り外しにかかりました。
 取り外してみれば、下の写真のように、左の本体に右のスモールランプの黒い×のねじの部分がはさがっているだけなので、情報通りです。でもこれが堅い堅い。
 シルビアのスモールランプをはずそうとこれから考えておられる方は、覚悟を決めて挑戦してください。下のような写真で構造を見て把握ができていれば、幾分でもやりやすいでしょう。私の場合は、言葉だけの情報で、写真など発見できなかったので、なかなか思い切ってできませんでしたから。

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 写真は運転席側です。右は、取り外したユニットを上下逆さにして写しています。(写真をクリックすると拡大画像を表示します。)

ヘッドライトユニットをはずしてみると

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 スモールランプがはずせれば、ヘッドライトユニットをはずすのは簡単です。真ん中の空気取り入れの網は上がプッシュリベットで留まっているだけなので、プラスのドライバーでちょっとねじってプッシュリベットをとってしまうと、後は上に引き抜けます。でも古い車のプラスチックは無理に力をかけると壊れてしまうので、その点は注意しましょう。
 ヘッドライトをはずしてみて、バルブがきっちり固定されず、ぐらぐらする原因がはっきりしました。
 最初は、右の写真の左右を見比べていただくとわかるように、本当のハロゲンバルブの下側には突起があるのに、HIDの方はないからそれが原因に違いないと考えていました。
 しかし、この前、別の業者から購入してハイゼットに付けたHIDバルブにもこの突起はありませんでしたし、シルビアを実際にばらしてみたところでも、この突起に関しては、逃げの空間がきっちりととってありました。
 それで、固定できない本当の原因はというと、バルブを固定している3本つめの太さでした。写真を拡大して見比べていただくとわかるように、このつめが、ハロゲンバルブの方は、緩やかに湾曲しているのに対して、HIDバルブの方は、ただ単なる薄っぺらい板です。
 それで、この厚さの違いに関係ないくらい強く押さえつけるバネの固定金具の場合はうまく固定できても、シルビアのようにこの厚さにきちんと対応している留め具の場合は、薄っぺらい方のバルブでは、きちんと固定できないのでした、
 原因がわかれば、対策は簡単です。3本つめをすべて手前の方に少し曲げ、固定される面が少し後ろになるように調整してやればいいのです。
 これで、なんとかこのバルブでもシルビアに付けることができます。

業者自身も自分の商品をよく把握していない

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 私が購入したのは、Yahooオークションで、ユアーズカンパニー(Yahoo! JAPAN ID:no1price)でした。
 この業者は、入札件数の割に悪い評価がほとんど無いため、結構いいのかなと思ったからでした。
 オークションでの悪い評価が何十もあるとんでもない業者が結構ある中(Yahooオークション評価の怪!参照)、まあまともな方なのでしょうが、残念ながら、対応は以下に書く様に、こちらの期待ほどいいものではありませんでした。
 以下長くなりますが、この業者さんとのちぐはぐなやりとりを再録しておきます。
 なお、このやりとりの時点では、こちらも、ハイゼットに取り付けた他業者のバルブと比較したり、ヘッドライトユニットをばらして、取り付けることができない原因をきちんと特定したりしていたわけではなかったので、原因は、上に書いたように、バルブの突起がないためだと勘違いしていました。

こちらから
 商品を送っていただきましたが、送っていただいた商品が、
H4バルブと形状が違うため取り付け時にぐらぐらします。
 もっと詳しく言うと、
通常のH4バルブは、下の所に3mmほどの突起が二つ出ていますが、
送っていただいた物にはありません、
 それでシルビアs14の様に、
留め金で押さえるタイプの金具では、
バルブがぐらぐらして、きちんと固定できません。
 説明書のようにバルブを当てて回すような物だとどんなにかなるのかもしれませんが。
 よい対応策を教えてください。
返事
お世話になります。先日はお取引誠にありがとうございました。
S14シルビアですとH4シングルバルブではないでしょうか?
プロジェクターライトの場合はH1バルブです。
お送りしている商品はH4H/Lタイプですが金具形状はH4と同じはずですので固定は可能だと思われます。
確認の為、お送りしている商品(バルブ)の写真をお手数ですがお送り頂けないでしょうか?
宜しくお願いします。
(有)ユアーズカンパニー
こちらから
 先日書いたとおりです。
 
 一般的なバルブにある右の写真手前のような3mmの突起が二つ
御社のハルブにはないため取り付けたときかなり余裕ができて
ぐらぐらしてしまいます。
返事
ご連絡有難うございます。
当方でもいろいろ調べましたが、H4シングルバーナーとH4Hi/Loバーナーですと形状が違います。
お買い求め頂いた商品はH4Hi/LoですのでH4シングルのお車には基本的に取り付けができません。
(先日お答えしたことに一部誤りがありました。)
(有)ユアーズカンパニー

 以上が、この業者とのやりとりのすべてです。
 最初の回答は、回答としては間違っていませんが、「固定は可能だと思われ」るものがつかないから、問い合わせをしているのに、「つかないはずはないじゃないか」というスタンスでの回答の印象を受けます。
 2番目の回答は、明らかに間違いです。ハロゲンバルブを購入するとき、シングルバルブとHi/Lo切り替えとを注意して買い分けないといけないなどという話は聞いたことがありません。
 だいたいシングルバルブ専用などという商品は、普通のホームセンターなどには置いてなどありません。
 この回答も、「あんたが間違った商品を買ったんだから、こちらは責任がない」というようなことを言っているだけです。
 総じて、「つくはずなのにつかないのは、どこに問題があるのか」という謙虚な発想が全く感じられない返事になっています。
 この業者のバルブがシルビアS14前期にきちんと取り付けることができなかった原因は、上に説明したように、取り付け部分の爪の太さにありました。ハロゲンバルブとの、厳密な仕様上の違いです。
 ですから、取り付け部分のバネの強さによって、取り付けてもぐらぐらする症状は、他の車でもまだまだあったはずです。
 この業者さんは、それら一つ一つの問い合わせにきちんと対応してこなかったことで、自分の商品について本当の所を把握する機会を逃しているのだといえます。

取り付け部の突起が小さい

 この業者さんのHIDは、商品を見る限りできはなかなか良さそうです。
 でも、上のようなことの繰り返しで、あれこれと作業をしている内に、バルブを固定する突起が、ほとんどきかなくなってしまいました。
 どういうことかというと、この商品は、HID本体をヘッドライトユニットに固定してから、それにさらにHIDの後ろの部分を引っかけて固定するようになっています。この引っかけの突起が、かなり小さく、ヘッドライトユニットを車体から取り外して作業をしていても、本体前部分は防水ゴムに隠れてしまいますから、どこから差し込んでOpen,closeになるといった表示がまったく見えなくなります。そこを雰囲気で、「ここかな」とやっている内に、小さな突起が削れて、入ってはいけないところにも入ってしまうので、結局、正確な固定位置がとってもわかりづらくなってしまうということです。
 私の場合、最初に作業した方が、かなり馬鹿になってしまいました。それでも何とか取り付けましたが、もしかしたら、そのうちはずれてしまうかもしれません。
 そうなったらそうなったで、バルブだけ替えるなりなんなり、対応しなければなりません。

手が血まみれ

 取り付け終わってみると、手が血まみれ。結局、シルビアのヘッドライト後ろの狭い部分に手を突っ込んであれこれ作業をする内に、鉄板の出っ張った部分で、手を切ったようです。
 先日職場で、違うことで、カッターですぱっと切ったところが全くくっついてもいないのに、またまた同じ右手が、傷だらけです。
 記念写真はとってもえぐいので、掲載を差し控えておきます。

取り付けた結果は?

 HIDですので、点灯当初は、「暗いな」という印象をやっぱり受けます。しかし、ちょっとおいておくと、ハロゲンよりはかなり明るいです。ハイゼットに付けた他業者の55Wと比べる意味もあって、この35Wを買ったのですが、これでも十分満足できると思います。
 ただ、今回買ったのが6,000Kなので、HIビームのハロゲンや、サイドランプの4300Kほどの黄色みがかった光とは明らかにちぐはぐなのは致し方のないところです。

リレーを取り付けた

 HIDを取り付けて、たまに片側のバナーが発光しないことがありました。ちょっと何かするとすぐ点くので、最初取り付けの際、金具を馬鹿にしてしまったのが原因なのかなと思っていました。しかし、ハイゼットのリレーレスの電力不足を経験してみると、もしかしたら、不調の原因はそれかもしれません。実際、もう一度バナーを取り外してみると、馬鹿にした金具は電気的な不調の要素が一切無いため、バナーが発光しない原因になりそうもありません。
 それで、シルビアにもリレーを取り付けることにします。
 シルビアへのリレーの取り付けは、バッテリーがすぐそこに見えていますし、バナーの接続コードも手に取れますから、すぐに終わります。ちゃちゃっと取り付けて、様子を見ることとします。

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