ハイゼットパワーウインドー化
ハイゼットパワーウインドー化
コムエンタープライズのリモコンドアロックなどを買ったついでに、12V用2ドア汎用パワーウインドウキット Ver1.2というのも注文してみました。
最後まで注文するべきか、せざるべきか迷っていたのですが、こういうキワモノは、とっても面白いので、これを機会にやっぱり試してみたくなり、注文してしまいました。
ハイゼットは手回し式の窓で、我が息子などは旧式の車が好きな関係で、「これも味があるよなあ」などと生意気なことを言って結構好きなのですが、おもしろさには勝てません。助手席側のサイドミラーを修正するときなど、手回し式は結構大変なので、その面ではもしこれを取り付けることができれば、重宝するでしょう。
まともな説明がほとんどない
製品に付いてくるのは簡単な英文の説明書だけなので、ホームページの取り付け方法を参考にして取り付けにかかります。
ところがこれがどうも、どういう具合にきちんと取り付けることができるのか、いまいちよく分かりません。
説明の「6.モーター取付け1」の「純正の形状と合うギアを取付ます。」の所で、色々あわせてみてハイゼットに合うギアはN8のようなのですが、車体のギアと、キットのギアとがきちんと収まらず、なんかぐらぐらします。
「どうもなんか変だぞ」と思いながら、プラスチックギアに付いている出っ張りを、「これが、止め金具になっているのかもしれない」などと思って切らずにいたのを思いきって切って、それから取り付け説明の写真を見直して、「やっぱり切ったのは間違いだったのか」などと意気消沈したりしました。
回復策を考えて、それでもあれこれやっている内に、出っ張りを切ったギアを、元出っ張りがあった方を外側(つまり取り付け説明とは逆)に取り付けてみると、なんとばっちりでした。
ドアのギアとキットのギアとがとっても収まりよく、「やっぱりこれだったのか」という納得の瞬間でした。
さも、ギアの止め金具のように見える部分は、単なるバリ(不必要な出っ張り)でした。写真のギア、右斜め上に見えるへっこみがバリを取った跡です。
なお、改めて英文マニュアルを眺めてみると、
N1 | NISSAN/SUBARU |
N8 | DAIHATU/MITUBISHI/TOYOTA/SUZUKI |
N9 | HONDA |
N10 | MAZDA/FORD(U.S.A) |
N11 | ISUZU |
とあります。参考にしてください。
添付のハンドルで動くのは、モーターを取り付ける前だけ
「※作業途中でウインドウを上下する場合は付属の専用ハンドルをお使い下さい。」とありますが、これで動くのは、モーターを取り付ける前だけです。モーターを取り付けてしまうと、電動でないと重くて動きません。
モーターの取り付け方向も反対
取り付け説明の「9.モーター取付け4」ですが、これもモーターの取り付け方向が反対です。こんなに内張方向にモーターを出っ張るように取り付けると、絶対に内張を、元通りに復元できるはずがありません。モーターをドアの内側の穴にうまく潜り込ませるようにして、初めて、内張を元通りに取り付けることができます。
ところが、窓が上に上がっているときには気付かないのですが、ドアが下に降りてくると、ドアの穴の部分には窓とそれを支える窓枠とがかなり出っ張って降りてくるので、それに干渉しないように、モーターを遠慮しながら内側に向けてなるべく出っ張らないように調整していくことが必要です。
最初そんなこととはつゆ知らず、モーターを穴いっぱいに内に向けて取り付けていました。それでも動くには動いていたのですが、窓枠が降りてきたとき。かなり外に押し出しながら下がっていたようです。
右はそのような具合で、左を取り付けたとき、窓を下げてみるとガリガリと異様な音がしたので、やっとこの不具合に気づいたのです。
このままではいずれ不都合が出るので、右も窓枠に当たらない範囲で、なるべくモーターをドアの穴に埋め込む方向で調整します。
左の写真では穴に入りすぎで、窓枠に当たります。中央の写真のようにすると、下の方は本来よりちょっと出っ張ってしまうので、ドアの内張を元に復元するとき、どうしてもうまくはまってくれないピンができてしまいます。それでもそれは一つか二つですから、さほど支障はありません。
それを気にしないことにすれば、このキットを取り付けても、外観は、全く従来と変わらないレベルにできます。このようにすれば、ドアの内張に穴を開けるなどという大技は私のハイゼットS200Pの場合、そこまでの必要はありませんでした。
鉄板ビスはとっても重宝
基本は元々開いている穴を使ってモーターなどを取り付けます。でも2,3都合のいい穴が無い場面がありました。それで初めて使ってみたのが鉄板ビスです。
これは、とっても使い勝手がいいものであることを、初めて実感しました。
下穴を付けなくても、ドアぐらいの薄い鉄板なら、どんどん穴を開けて、きっちり固定してくれます。使ってみて初めての快感でした。
今後、鉄板ビスを使って工作することで、工作の幅が大幅に広がってゆくと期待されます。
これは今後につながる、とっても貴重な体験でした。
噂には聞いていましたが、自分で実際に体験してみないと、やっぱりこの有効性は実感できません。
配線には気をつけよう
とりあえず試しに運転席側のキットを取り付けて実験してみます。動くには動いたのですが、電源を付けるとき火花が散ります。
「なんかおかしいな」と思いながら、そのままにしていたのですが、取り付けていない反対側のドアの配線がショートしていました。とりあえず絶縁のためにビニールテープを巻いていたつもりだったのですが、どうも不十分だったようです。後から、助手席側を配線するときにこの事態が発覚しました。
かなり配線が熱を持っていて危ない状態でした。
そんないい加減なことをして、壊れたり、発火したりしなかったのは幸いでした。
カプラー取り付け金具はかなり怖い
こんな絶縁不良を体験してみると、この製品のスイッチに付いている4ピンのカプラーに取り付ける金具は、かなり怖いです。プラスマイナスが数ミリの距離で接近しているのに、絶縁も全くなしです。本当は、このカプラーにカプラーで取り付けるように部品購入して対応するのが一番いいのですが、部品購入に走る手間もありますので、雌の側を、すべて絶縁のおおいを付けた金具に付け替えることで対応しました。
これで安心して、配線することができます。
スイッチの取り付け方向は解説ので合っていた
上記のように、この商品を売っている会社自体が、商品を把握していないで、解説にミスがあることが分かっていたので、スイッチを取り付ける向きも、間違いだろうと疑っていました。スイッチが、説明のように斜め上に向かってつくのなど、中途半端であり得るはずがないと疑ってしまったのです。
「やっぱりスイッチは平行にしなければならないはずなのに」そのように取り付ける説明もなく、腹を立てながら、間違って穴を開けたりして、作業をしました。
でもこれは、「疑心暗鬼」で、私の方が解説を信じていなさすぎでした。
後から考えてみるに、スイッチが斜めになっているからこそ、上下の説明を何もせずに、初めてこの車に乗った人でも、誤り無くこのスイッチを操作できるのでした。
これに気付いたのは、写真のように運転席側のスイッチを取り付けた後だったので、運転席側は、スイッチケースを斜めに取り付けて、スイッチ本体を水平になるように取り付けてありますが、助手席側は、取り付け説明どおり、ケースを縦に取り付けて、スイッチは斜めになっています。
不整合なので、どうやり直そうか、とかなり思案しましたが、これはこれで、けがの功名で、よい面がありました。
運転席側は、助手席側の窓のスイッチも付いているので、スイッチボックスがかなり縦長です。これをまっすぐ縦に取り付けると、おそらくかなり邪魔になります。私のように斜めに取り付けると、ボックスが後ろに逃げるので、さほど邪魔にはなりません。スイッチの方向は、取り付けた本人が運転するので、水平になっていても迷う心配はありません。
助手席は、スイッチが一つですから、ボックスがさほどかさばらないし、どう操作するのか分からない人が基本乗りますから、上下どちらにするためのスイッチか、感覚的に分かる方が望ましいです。ですから、私の取り付け方も、これはこれで、かなりよかった選択ではないかと、後づけながら思います。
その後、助手席に乗った方が、膝を倒して無意識のうちに窓を開けてしまうことがありました。私は、助手席床に色々と荷物を置いているので、足下が狭くなっています。そのような場合、小さい助手席側のスイッチでも、縦に取り付けると、やっぱり邪魔になってしまうようです。
操作感はかなり快適
いくらか内張りのピンがうまくはまらないといったところはありますが、おそらく作業をした本人以外がこれに気付くことはまずありません。
パワーウインドーは、取り付けてみると、ハンドルでぐるぐる回すよりはやっぱり快適なことが多いので、取り付けたのは正解だったと思います。
バッテリーが弱いと動きにくくなる
数年間使ってきて、上り下りが重い感じで、とうとう手で補助してやらないと止まってしまうまでになってしまったので、「やっぱりこんな後付商品は耐久性に難があるのだろうな」と思っていました。
でもこれは、バッテリーを取り替えると解消しました。この商品はかなりバッテリーの力が必要なようで、バッテリーが弱くなるとどうしても動きが悪くなるようです。