古い参考書使用

資格試験に独学でチャレンジするには

古い参考書や問題集の売れ残りに気を付けよう

 資格試験の参考書や問題集の場合、毎年出版される場合がほとんどです。中には、簿記やFPみたいに毎回の試験に対応するように、4か月ごとに出版される問題集もあります。
 こうしたときに、地方の小さい本屋などでよくあるのが、古い本の売れ残りです。ひどいときには、古い年度の本と新しい本とが並べて売られていることさえあります。
 せっかく新品の本を買うのに、古い本をつかんでしまうとショックが大きいし、有害ですらあります。新しい版が出ていないか、よく確認してから買うことをお勧めします。
 買おうとする本の出版年度・日付を、本の最後に普通書いてある奥付(おくづけ)で確認すると、年度版の場合、その本が次にいつ改版されそうか、大体予測がつきます。
 食料品を買う時に、賞味期限を確認して買わないと、気が付いたらたいそう古いものをつかまされていたというのと同じです。

改正が多いテーマを扱う試験は特に注意

 宅建やFPのように法律や税金を扱う内容の試験の場合は、改正が頻繁にあるので、たとえ1年前のものでも、古いものを使うと、内容が違っている場合が少なくありません。
 法律関係では、特に、2020年4月に、民法の大改正がありました。一つの条文だけではなく、民法全体について枠組みがかなり変更されているので、それ以前の参考書は全く使い物にはなりません。
 税金関係も特に変更が多いです。もう忘れているかもしれませんが、2014年(平成26年)3月までは消費税だって5%だったんですよ。2019年(令和元年)10月までは8%でした。
 電気工事士の「学科」の参考書(「実技」は、毎年出題が変わるのでダメ)や、ボイラー、危険物などのように、少々古くてもさほど支障がない場合もありますが、特に法律・税金関係を対象とする試験では、古本を使うのは大変危険(NG)です。

試験で扱われる範囲・内容が変わっている場合も

 簿記も、特に日商簿記2級では、平成28年度から30年度にかけて年次進行で、出題区分の大改定をしました。テキストなど、追い付けない勢いでどんどん新しくなっています。さらに、令和4年からは、試験時間も短縮されて、問題の出題パターンも変更になっています。
 出版年度が古いものは、試験対策としては対応していない部分があるし無駄も多い、しかも新しい本と並んで本屋で平気で売られているので、気を付けてください。
 ITパスポートなど情報系の資格でも、シラバスがどんどん変わって、新用語がたくさん出題されるようになってきています。
 平成31年春期からは、シラバス4.0、10月からは、4.1になってくるので、それを知らないで、試験を受けに行くと、過去問では見たことのない単語ばかりが出題されて、慌てることになりかねません。

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