T字勘定
T字勘定
3級ではそれほどでもありませんが、2級の教科書にはT字勘定が多用されています。ですが、これが慣れないと、とっても分かりづらい。
例えば、現金を使って仕入をした場合、仕訳は
仕入 800 現金 800
ですが、T字勘定では
のように、仕入の量を示す借方(左側)に、反対勘定科目の現金を書きます。
それで何が何やらわけがわからなくなるのですが、T字勘定では仕入がどこから来ているのかの出元を表示していると考えるとわかりやすいのではないでしょうか。そしてその出元は、元々現金があった借方の現金を相殺する形で、仕分けられたものです。
ですからこれはつまり、元々借方(左側)にあった資産である現金を、費用である仕入と置き換えたのと同じだと考えることもできるのです。
同じ仕訳を、現金の側から見てみると
資産の勘定科目の貸方側(右側)は資産の減少ですから、この様に、現金を消費して仕入を行っているという図式になります。
他の例では、例えば、当期純利益を求める計算では、諸費用、諸収益を損益に振替え、それをさらに繰越利益剰余金(資本金)に振り替えていきます。
これはT字勘定では
となります。
これを仕分すると
損益 800 諸費用 800
諸収益 900 損益 900
諸収益 900 損益 900
損益 100 繰越利益剰余金 100
です。
これは結局、貸方(右側)に多く残っている諸収益(当期純利益)を、損益を通して、繰越利益剰余金(資本金)に置き換えたのと同じことになっています。