FP内容
キャッシュフロー表で使う6つの係数
終価係数 | 現在の元本を、一定期間運用した場合、元利(現金と利息)合計が将来いくらになるか |
---|---|
現価係数 | 一定期間後に目標額を受け取るためには、現在いくら必要か。 |
年金終価係数 | 毎年一定金額を複利運用で積み立てをした場合、将来いくらになるか。 |
年金現価係数 | 現在の元本を複利運用しながら、毎年一定金額を受け取るには、元本(用意すべき資金)がいくら必要か。 |
減債基金係数 | 元本を複利運用しながら一定期間後目標額を受け取るには、毎年いくらずつ積み立てればよいか。 |
資本回収係数 | 現在の元本を複利運用しながら、毎年一定金額を受け取る場合、毎年いくら受け取れるか。 |
これは、『2015-2016年版 うかる!FP3級速攻テキスト』P22の表から、必要部分をそのまま抜き出しただけです。
これらの係数は、計算問題として実際によく出題されます。しかし、もともと記憶力が欠けていて、年取ってさらに記憶力が無くなってきている身に、これをこのまま覚えろというのは、至難の業です。
それで、イメージを持とうとして考えたのが、「終価係数は、初めに用意する金額が既に決まっていて、終値がいくらになるか」、「現価係数は、受け取り目標額が決まっていて、元値(現在価格)がいくらいるか」ということです。
つまり、「現価」「終価」というのは、分からない・計算したい方を意味していると考えるとよいのです。
同じように、「減債基金係数・資本回収係数」は、「基金」「回収」ですから、「手持ちの金額(始まり)」「受け取りたい金額(終わり)」を求めたい・分からない、と考えると覚えやすいのかなと思います。
これを考える場合、右上の図ようなイメージを持つと、理解しやすいのではないでしょうか。
「現価係数」「終価係数」は、右上がりの台形です。その他は、三角形です。一番分からなくなるのは、「減債基金係数」なので、これを、「右上がりの三角形」と覚えてしまえば、後は、図を描いて考えれば間違うこともなくなります。
平成25年-5月3級学科(31)
利率(年率)2%で複利運用しながら毎年一定額を積み立て,15年後に6,000,000円を準備する場合,毎年の積立金額は,下記〈資料〉の係数を使用して算出すると( )となる。
〈資料〉利率(年率)2%・期間15年の各種係数
現価係数 | 資本回収係数 | 減債基金係数 |
---|---|---|
0.7430 | 0.0778 | 0.0578 |
1) 297,200円 2) 346,800円 3) 466,800円
答え 2
計算 6,000,000×0.0578=346,800
平成28年-1月3級学科(31)
利率(年率)3%の複利で6年間にわたって毎年40万円を返済する計画により、自動車ローンを組む場合、借入可能額は、( )となる。なお、計算にあたっては下記の〈資料〉を利用するものとする。
〈資料〉利率(年率)3%・期間6年の各種係数
年金現価係数 | 年金終価係数 | 終価係数 |
---|---|---|
5.4172 | 6.4684 | 1.1941 |
1) 2,166,880円 2) 2,587,360円 3) 2,865,840円
答え 1
計算 400,000×5.4172=2,166,880
3級の試験に行って出題された問題です。「年金現価係数」の、参考書に書いてある上のような説明だけしか頭になかったので、「過去問に、こんなん、なかったぞ!わからん」と少々パニックになりかけました。
「6年間にわたって毎年40万円を返済する」ですから、「終価係数」はありえません。上のマーカー部分のように覚えておけば、「始めがわからなくて、後が月々」ですから、残った二つの選択肢の中からなら、「年金現価係数」しかありません。
「年金現価係数」は、こんなローン返済の場面などでも使えるんですね。
3級の過去8回分の問題にはない、新しい傾向の問題でした。こんな問題が出るようになると、参考書の説明も、もう少し補足・分かりやすい説明が必要になってきます。
でもこれは、2級では比較的よく出題される問題です。