独学用参考書

ITパスポートの独学用参考書
出題範囲が変わっている
先にも書いたように、平成31年春期からITパスポートのシラバスは4.0に変更され、さらに 2021年4月の試験からは、シラバス4.6になります。
この中から50%出題されるという風に、出題用語の範囲がかなり増えています。
参考書を買う場合、これらの変更に対応したものを買わないと、本番で見たことがない問題ばかりが出てきて、慌てることになります。
略語の元表記がある参考書を選ぼう
ITパスポートの試験は、3文字の略語の意味を問う問題がかなり多いです。そしてその元になった英語表記もありません。
これだけ似たような略号がたくさん出てくると、力技で覚えようとすると、何が何やらこんがらかってきて、訳が分からなくなってしまいます。
そんな時に、略語の元になった表記が付してある参考書を使っていれば、全部が全部でなくても、略語から元になった表記が頭に浮かんできて、意味がひらめくことがあります。
ですから、このような略語を覚えさせられるITパスポートやFPの試験では、「略語の元表記がある参考書を選ぶことがかなり重要である」と私は思います。
ITパスポートの参考書の中にも、この元表記が記載されていないものもあるので、そのような参考書に引っかかってはいけません。
参考書を出版しておきながら、英語の元表記を入れないなんて、勉強の仕方を知らない著者の参考書ですから、信用するに値しません。
キタミ式イラストIT塾 ITパスポート
『キタミ式イラストIT塾 ITパスポート』は、ふんだんにイラストが挿入してあって、無機質な説明の羅列で挫折してしまわない工夫がしてあります。説明も詳しいので、知識がない分野の理解も、この本だけで十分にできます。読みやすい参考書だと思います。
ただ、分かりやすくても詳しいということは、どうしてもボリュームが増えてくるので、小さい文字にページ数の多さから、勉強慣れしていない人は、ちょっとうんざりしてしまうかもしれません。
私は、この本の説明は、結構好きです。
全体像把握に特化
『ITパスポート最速合格術 ~1000点満点を獲得した勉強法の秘密』
たこ焼き屋の経営のストーリーを軸にして、ITパスポートのストラテジ分野やマネジメント分野の説明をしてあります。例を使いながら、全体像の把握を重視する説明になっているので、他の参考書よりも、流れが理解しやすいです。
覚えにくい用語を一括して覚えるための分類に工夫があり、記憶に重点を置いて説明をしてくれています。
ただ、用語の詳しい解説はなく、テクノロジ分野の説明も他書よりはかなり少ないです。
初学者が、この本だけで合格というのはちょっと厳しいと思いますが、詳しい説明が次から次から出てきて、訳が分からない説明の羅列でそのまま挫折するといったことはないので、ITパスポートの全体像の把握をする取り掛かりには、よい本だと思います。
普段からパソコンにかかわっていて、テクノロジの知識がある人は、これと過去問だけでも、結構いけるかもしれません。
昔から結構売れているのは栢木先生の本
『イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生のITパスポート教室』は、昔から結構売れている参考書です。
「PPM とくれば 花形、問題児、金のなる木、負け犬」というようなまとめで記憶を促してくれます。説明は、よく言えばよくまとまっている、悪く言えば中途半端で、パソコンに全く触ったことがない人よりは、いくらか知識がある人を対象に、使い易い参考書を目指しているという印象です。
説明がほどほどで簡潔なので、ある程度パソコンを使いこなしている人にはとっても読み易い参考書になっていると思います。私は、この本の古本を、最後の方をちょっと読み残した段階で、過去問がギリギリ6割取れるぐらいにはなっていました。
最初テクノロジの説明から入り、マネジメント、ストラテジの順番で説明します。圧倒的にテクノロジを説明するページが多いです。このような構成なので、その面でも、普段からパソコンに親しんでいる人には、なじみのある知識から入るので、とっつきやすい構成になっていると思います。
練習問題はネットで
ネットに、『ITパスポート過去問道場』というのがあります。過去問を出題してくれて、詳しい解説もあります。過去の解答の出来を記録して、次に復習するかどうかといった使い方をするには少し使いにくいですが、問題に慣れるためには、これで数回分の過去問を解いておけば十分な気がします。
よくぞ、ここまでのサイトを無料で運営していただけるものだ、と感心します。
ITパスポート実施団体が提供している、『CBT疑似体験ソフトウェア』も公開されています。試験場でどのような感じでテストが進行していくのか、既出の問題で体験できるので、直近の一回分ぐらいはこれを体験しておくことをお勧めします。
用語集自作
平成25年の古本では、最近の用語が全く足りていないので、ITパスポート試験ドットコムに掲載されているシラバス4.0の新出単語を、とりあえず全部抜き出して、Excelを使い、用語集を作りました。
それから、実際に過去問を解いてみると、それ以外にも、自分が把握していない単語がかなりあったので、それらについて、問題解説をコピーして、1語ずつに分解し、これもExcelに落として、用語集にしました。
何度やっても把握していない単語は、問題の度に用語集に追加されるので、何度も収録されます。まったく同じ解説の時には、一つにまとめますが、似たような解説でも、ちょっと言い回しが違う時には、どちらも残しました。そうすることで、何度も出てくる単語は、出てくる頻度から、重要さが分かり、更には、説明がちょっとずつ違うことで、分かりやすい説明を選んで覚えることもできました。
これらを自分でまとめたおかげで、7年前の古本3冊を使っただけでも、何とか令和2年のシラバス4.0にも、対応することができました。
情報処理教科書 出るとこだけ! ITパスポート テキスト&問題集
私は使ってはいませんが、あまりIT関係になじみが無かったり、過去問の練習をする時間がしっかり取れなかったりする人は、最初にこの問題集を解くと、頭がすっきり整理されてよいかもしれません。
基本情報の勉強をしていて、このシリーズの問題集が、要点を要領よくまとめてくれているので、勉強の取り掛かりの時にとても役に立ちました。その経験を踏まえてこの本を改めて見てみると、とても良い問題集だと思います。
タイトルには、「教科書」とありますが、網羅的な「教科書」というよりは、出題されやすい課題に的を絞って重点的に理解させる問題集という位置づけです。
網羅的ではありませんが、そこで説明される項目については、他の通り一遍の基本書よりは、さらに詳しく踏み込んで、分かりやすい説明をしてくれます。
購入書籍一覧
書 名(内容) | 出版社 | 価 格 | 備 考 |
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イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生のITパスポート教室(古本) | 技術評論社 | 220円 | H25年 |
ITパスポート最速合格術 ~1000点満点を獲得した勉強法の秘密(古本) | 技術評論社 | 220円 | H25年 |
キタミ式イラストIT塾 ITパスポート(古本) | 技術評論社 | 220円 | H25年 |
シラバス4.0用語集(『ITパスポート試験ドットコム』より自作) ITパスポート過去問用語集(自作) |
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合 計 | 660円 |
ITパスポート合格までにかかった費用
項 目 | 費 用 | 備 考 |
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受験準備参考書など | 660円 | |
受験料 | 5,700円 | |
合 計 | 6.360円 |
今回は、本当はけちるべきではない参考書代をけちったので、さほどの出費ではありませんでした。
でも、検定代って、さほど大した検定でもないのに、やっぱり高いですね。
最初からITパスポートなんか受けないで、基本情報だけにしておくべきだったか。でも、基本情報って、簡単に受かるのかしら。