試験関連
乙4を受験してきた
平成27年11月29日岡山大学で午後危険物乙4の試験を受けてきました。約1ヶ月間みっちり勉強をやったので、参考書や、ホームページの問題集では、分野ごとに1,2問間違うことはあっても、不合格点を取る恐れはなくなっていたのに、本番の試験は、かなり難しかったです。
法令や、物理・化学は一般的な参考書や問題集で対応できるレベルでしたが、4類の物質の性質を問う分野はやばかったです。「まず、間違いない」というのが4問ほどしかなくて、絶対にわからないやつが1問、後は、2択になり、「これかもしれん」というぐらいで、全く自信が持てない問題ばかりでした。
全国危険物安全協会発行の例題集をやっておくべき
P180 問題56
ガソリンの性状等について、次のうち誤っているものはどれか。
- ガソリンは自動車ガソリン、航空ガソリン、工業ガソリンの3種類に分けられる。
- 蒸気を吸引すると、頭痛やめまい等を起こすことがある。
- 揮発性が高く、蒸気は空気より重い。
- 炭素数15~30の炭素化合物である。
- 水に溶けない。
答え 4
1.は、そんな気がするなあ? 2.は多分そう。3.5.は間違いなし。4.は見たこと無いけど、炭素数1~3というのは見たことがある。でもそれはアルコールだったような気がするなあ。どうだったか?
「ガソリンの炭素数なんて見たこと無いぞ」と思いながら、エイヤ!で4を選んだら、どうも正解だったような。
全国危険物安全協会発行の『危険物取り扱い必携 実務編』には確かにP218に、「炭素数は4~10程度」と書いてあるけれど、向学院の赤本や『チャレンジライセンス乙種4類危険物取扱者テキスト』などには全く記述なし。
でも、全国危険物安全協会発行の『危険物取扱者試験例題集 乙種第4類』P180には、この問題があるんですな。
どうもそのまま問題になっていたような気がします。
もう一つ。
P208 問題141
油槽所から河川の水面に非水溶性の引火性液体が流出している場合の処置について、次のうち適切でないものはどれか。
- オイルフェンスで周囲を囲み、引火性液体の拡大および流動を防ぐとともに、回収装置で回収する。
- 河川に引火性液体が流出したことを、付近、下流域、および船舶等に知らせ、火気使用の禁止等の協力を呼びかける。
- 流出した引火性液体を、堤防の近くからオイルフェンスで河川の中央部分に誘導し、監視しながら揮発成分を蒸発させる。
- 大量の油吸着材の投入と、引火性液体を吸着した吸着材の回収作業とを繰り返し行う。
- ひき続く引火性液体の流出を防止するとともに、火災の発生に備え消火作業の準備をする。
答え 3
今答えを知った段階で、これを書き写していると、当たり前な答えのような気がしますが、それまで全く見たことがない状態でこの問題を見せられると、3.か5.か解答に迷いました。
これも問題集で一度見たことがあれば楽勝でしょうが、始めて見せられると、自信を持って答えられるような問題ではありません。
なお、この問題は、『乙種4類危険物取扱者試験』(資格出版)にも同じものが収録されています。
というようなわけで、少なくとも岡山で危険物の試験を受けようとするなら、同じような問題集の中でも、やはり全国危険物安全協会発行の『危険物取扱者試験例題集 乙種第4類』をやっておいたほうがよいという結論です。
他の問題集をやっていても対応できる問題はそれほどはっきりとは覚えていないけれど、上記以外の問題の中にも、この例題集にある問題がまだたぶん出ていたのではないでしょうか。他の問題集には上のような問題は無いので、テストを作る際、この例題集を参考にしているのかもしれません。
危険物の問題は、それぞれの分野で6割得点しなければならず、問題数が少ないので、たまたま出題された1問1問が解けるかどうかの一発勝負的なところがあります。その中で、見たことがなく迷いながら答えるのか、見たことがある問題を自信を持って解答できるのかは、一問の合否に掛ける比重が大きいだけに、重大です。
インターネットで検索しても、全国危険物安全協会発行の例題集の評価はあまり目につかないので、購入していながら、「他の参考書をいっぱいやったので、同じようなものをいまさらやるまでもあるまい」と、全く見ずに、オークションで売っぱらうつもりで、きれいに保存していました。
全く馬鹿でした。
反省!!
この本があまり取りざたされないのは、一般の書店で取り扱っていないため、アフィリエイト目的のホームページ作者(お勧め参考書の解説などをやっている人のほとんど)が、見向きもしないためでしょう。
今後、もし乙種4類以外に挑戦するようなことがあれば、『チャレンジ』をやって、その次に全国危険物安全協会発行の問題集でテストに備えることにします。
実は、もう買ってあるし。
もっとも、一般的な参考書にはあまり記述が無く、上の全国危険物安全協会発行の例題集にも載っていない問題も一つありました。
『危険物取り扱い必携 実務編』P21にある、水の状態図で、どこが個体・液体・気体かという問題です。
これはインターネットの例題集で一度やっていたので、私は迷いませんでしたが。
全く手も足も出なかった問題は、アニリンだったか、キシレンだったか、アクリル酸だったか、一般的な問題集では、水に溶けるかどうか、位しか聞かれない物質について、「無色透明である」とか、「無臭である」とか、「何とかと反応して何とかになる」とかで、個数を問う問題でした。
そんなのに対応しようと思ったら、物質の性格を隅から隅まで、組成式なども含めて全部見ておかないと不可能じゃあないの。
そんなの絶対にムリ!
アセトアルデヒドについても、匂い、色、化学反応などの選択肢に加えて、「ガソリンよりも燃焼範囲が広い」というようなやつがありました。
これは、『乙種4類危険物取扱者試験』(資格出版)にある問題に似たようなものか。でも、今回の出題は、「無色・無臭」で、その選択肢が間違いだったような。私は間違ったけど。
後から振り返ってみれば、第4類の場合、一番危険なのが特殊引火物なので、特殊引火物だけは、それぞれの物質の性格や、何と反応するのかなど、特徴的なものだけでなく、もっと詳しく覚えておいた方が良かったような気がします。
また、正解を選ぶ問題で、選択肢が、分解燃焼やら、表面燃焼やらで、全部間違っていて、残った選択肢が、「固体の危険物は、酸素があればあるほど燃えやすい。」というのもありました。
果たして正解は何だったのか。(やはりこれが正しい選択肢だったようです。)
ほかには、メタノールだか、エタノールだかの燃焼の反応式に、適当な数字を3か所入れさせる問題。(答えが、2・3・2だと思うので、たぶんメタノールだったような)
これは、よくある問題ではありますが。