パドルスイッチは結構使える

 デリカD5には、G-Power package以上に標準でパドルスイッチが付いてきます。スポーツモードというやつで、6段階にシフトをチェンジすることができます。
 昔スカイラインの試乗車に乗って、パドルシフトで操作するとどんな具合かなと試してみて、わざわざこれで操作するよさが分かりませんでした。
 今回デリカD5のパドルシフトをさわってみて、シフトアップ時に使おうという気にはなりませんが、エンジンブレーキを利かせるためのシフトダウン時には結構使えそうです。


 デリカD5はCVTで無段階にギアが切り替わるため、普通の運転で、わざわざパドルシフトを使わなければならない状況というのは、あまり無いように思います。
 しかし減速時、エンジンブレーキをきかせたいようなときには、あえてオートではなく、パドルシフトで減速をするのはかなり有効です。
 私は、雪道を走るためには、世間で一般的に普及している3速オートマなどでは、シフトダウンするとぎくしゃくしてとても快適に乗れたものではないので、マニュアルのチェンジが好きでした。
 ところが、最近の車は、マニュアルチェンジの設定があまりありません。中古車となると、なおさらマニュアルの選択は絶望的です。
 そのような私にとって、パドルシフトでシフトダウンしてエンジンブレーキをかなり自由にきかせることができるというのはうれしいことです。
 デリカD5のパドルシフトは、元々CVTで無段階に切り替わるところに、わざわざ階段状の段差をつけたようなものですから、いつもこつもマニュアルシフトの代わりに使いたいような代物ではありません。通常の運転では、CVTの変速に任せてしまう方が、燃費もよく、自然な運転ができます。
 しかし、雪道で全くブレーキを踏まずに運転しようとすると、パドルシフトによる減速は、かなり頼もしい存在です。
 私の場合、減速時にだけパドルシフトを使い、加速に移るときには、パドルシフトの+UP側を2秒以上長押ししてオートに戻します。
 あえて欲を言えば、Dモードのとき、1速にしても、エンジンブレーキのききが弱めなので、もうちょっと下の設定に重点を置いたギア比の選定をしてほしかったところではあります。
 でも、これだけエンジンブレーキを自在に使うことができるのですから、それ以上に望むのは贅沢というものかもしれません。
 デリカD5には、Dsモードというのもあって、そちらは、かなりローギアードな設定をしているようです。かなりスピードを上げても、3速くらいにしかなりません。これは普通の運転には向かないでしょうが、雪道の下りなどでは威力を発揮してくれそうです。
 運転の楽(らく)さに関しては、オートマがこれだけ普及しているのを見れば分かるとおり、やはりオートマの方が、マニュアルより遙かに楽ですから、デリカD5のDモードだけではなくDsモードまである、CVT+パドルシフトの組み合わせはかなり良い感じだと思います。

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