スイトン

紙のスイトン
息子が中学生の時文化祭でスイトンを作りました。「スイトン」とは、岡山県の蒜山地方に伝わる妖怪で、悪いことを企んでいる人や他人に迷惑をかける人の所にどこからともなく「スイ-」と来て、「トン」と止まり、食べてしまうそうです。
私の父親も物好きなもので、蒜山で買った60cm程もある大きなスイトンを玄関に飾っています。それを見て息子もスイトンを作ることを思い立ったようです。
このスイトンがもうかなりぼろぼろになってきていたので、今回、親子して新たに補修して作り直したのが写真のスイトンです。1m50cmくらいはあると思います。
スイトンには本来手はありますが、ダンボールで斜めに取り付けるのは難しい上、取り付けてもすぐに取れそうなので、今回は省略してあります。
木のミニスイトン
同じ頃、息子に木でスイトンを作ってくれと頼まれて作ったのが右のスイトンです。作った当初は、ペイントなどをする気はなかったので、どこぞで拾ってきた杭の切れ端に切込みを入れて口を作り、細い丸の棒を左右から挿して手にしただけの簡単なものでした。ペイントがないので、目ぐらいはないと何が何やらわからないので、目の輪郭だけは彫り込んで描きました。(今改めて見ると、これの目は、本来の形とは少し異なっているようです。)
今回紙のスイトンを作るときに、ペンキを買ったので、色付けできますから、ミニスイトンも塗装しました。ペンキを塗る前は、ペンキを塗ったら余計おかしくなりはしないかと二の足を踏んでいたのですが、出来上がってみると、塗装したほうが断然良いです。
本来、スイトンの胴体の色は紙のスイトンのようなこげ茶ですが、木の風合いを残すためにもっと色の薄いニスを塗ってあります。
蒜山の販売所で売っているのよりも立派なスイトンが出来上がりました。
目の歪みは、最初目分量で彫り込みを入れたところが歪んでいたためです。彫り込みがあるため、塗装だけではごまかしきれませんでした。まあでも、人間でも顔は左右対称なわけではありませんから、これもご愛嬌ということにしておきましょう。