BL100-B3+CB缶

BL100-B3+CB缶アダプター

 安価さに吊られて、写真のような中華ストーブ(シングルバーナー 大型鍋 家庭ボンベアダプターサービス 0405-1)を買ってしまいました。送られてきた商品の箱には、PORTABLE STOVE BL100-B3と書いてあります。重さはビニールの収納ケース込みで277gでした。
 これだけ大きい五徳(ごとく)のカセット別体型のストーブを日本製で手に入れようとするととんでもない金額なので、カセットボンベ用のアダプター付きで2,000円くらいならダメ元でだまされてみようかという感じです。
 手に入れてみて、五徳の針金をたたむとき本体から外れやすいのが少し鬱陶しいのと、いつか、点火装置がうまく作動しないことがあって、何もしないのに復旧したことがあったのと、収納用のプラケースがないので、リュックなどに裸で収納していて、何かの拍子に点火装置などに無理な力が加わるとすぐ壊れそうなのがちょっと気にかかる程度で、火力も結構強く、十分実用になります。
 特に大きな鍋を使うような場合には、ボンベの上にストーブを付けるような一般の携帯コンロなどとは安定感が違います。
 しかし、逆に小さいコッフェルのようなものを暖めようとするには、五徳の間が広すぎて、うまく乗らないこともありますが。

ボンベ別体型の利点

 ボンベ別体型の利点は、五徳があまり高くならないで安定していることと、火に近づけてボンベを暖めることが出来ることです。
 ご存じの通り、カセットボンベは40℃以上にすると爆発するので要注意です。しかし、それ以下の範囲でなら、ボンベを少し火に近づけて暖めることが出来ます。
 ボンベは使っている内に冷たくなってくるので、寒冷時などは暖めてやらないと勢いのある炎が持続しません。このため、他のストーブなどでは、炎によって暖められたブースターでカセットを暖めるような商品も存在します。
 ボンベ別体型のストーブの場合、気をつけながらボンベをストーブ寄りに近づけることによってボンベを暖めることが出来るので、ドロップダウンを押さえることが出来ます。

ダイソーでケース発見

ストーブケース

 前述の通り、ケースは必需品です。現物をダイソーに持っていって、色々物色していると、これを入れるのに誂(あつら)えたようにぴったりのケースを発見しました。「新鮮レンジパックB スリム 715ml」というやつです。
 あまりにぴったりすぎて、スポンジでくるむ余裕もありませんが、中でごそごそすることもないので、問題ないでしょう。
 CB缶アダプターを付けたまま収納できます。

CB缶アダプターは取り扱い注意

 このストーブの様に本来OD缶を使うべき機器を、写真のようなアダプターを介してCB缶(カセットコンロのボンベ)で使おうとする場合には、取り扱いに十分注意 する必要があります。
 これらには、説明書どころか、販売ページにも取扱説明が全くない場合が多いにもかかわらず、誤った使い方をすると重大な事故(火災)につながりかねないからです。
 このことについては、リンクの別項で詳述します。

ついにガス漏れ発生

カセットボンベ固定台

 2012年10月に購入してから、卓上で鍋などをするときにかなり頻繁に使ってきました。しかし、ついに2年ほど経った頃、調節つまみの所からガス漏れをするようになりました。ボンベにまだガスが残っていたはずなのに、ある日空っぽになっており、次のボンベを付けると、明らかにガス漏れします。
 こうなってから改めて分解して構造を眺めてみると、ガス調節つまみの取り付け口の所や、調節つまみとは反対側の燃料パイプが取り付けてある側の先は、Oリングでガス漏れを防いでいるようです。
 構造がこんな簡易的なものですから、使い続けていれば、この手の製品では、Oリングの劣化にともない、必ずガス漏れは起こります。
 普通ホームセンターに売っているようなカセットガスコンロでは、さすがにガス調節つまみには、Oリングなどは使っていないのかもしれません。しかし、それらの場合も、ボンベ取り付け口の所には必ずOリングが使用してあります。
 ですからメーカー品をたとえ買ったとしても、カセットコンロのようなものは、あまり古くなったものは、使わない方が安心なようです。

Oリングの代替え部品を探したい

 たとえばコールマンなどの場合、交換用Oリングをかなり高価ながら売っていたりします。
 ところが私が買った中国製のどこのものとも分からない製品の場合、交換部品などは手に入るはずもありません。購入時の化粧のない白箱に書いてあったBL100-B3などという形番からすると、BULIN製なのかもしれませんし、もしかしたらそのまがい物かもしれません。それにもし交換部品があったとしても、コールマンのように高価すぎるなら、本体ごと買い換えても2,000円程度ですから、部品交換の意味はありません。
 そこでOリングだけ手に入らないか調べてみると、行けないこともないところにOリングを専門に扱っているメーカーを運良く見つけることができました。

Oリングの材質・大きさが微妙に違う

カセットボンベ固定台

 左の写真のような構造(写真のクリックで拡大)を見て、当初4つのOリングはどれも寸法は同じだろうと思って、店につまみの部分だけのサンプルを置いて、注文していました。ところが、納品されたOリングを4つの溝に取り付けてみると、どうもホース側の方が緩すぎます。これで組み立ててもガス漏れは止まりましたが、なんか気持ちが悪い。
 それで、よくよく見比べてみると、ホース側とつまみ側とではOリングのサイズが微妙に違うようです。調べてもらったところ、左つまみ側2つが、1.78×2.57 ID、
ホース側先端部分(写真左)が、1.9×2.8 ID、ホース側ホース寄り部分(写真右)が、1.78×2.9 IDと、ホース側の方は、左右でも大きさが異なるそうです。
 もともと、ホース側の方は先端部分(写真の丸い台座に筒がある方に近い方)が茶色、ホースより部分が黒色だったので、材質が違うのだろうとは思っていましたが、ここまで寸法が違うとは予想外です。
 (なお写真は、交換後のものなので、色は全部黒です。)
 材質については、ホース側先端部以外はすべてNBR(ニトリルゴム)で、ホース側先端部はFPM(フッ素ゴム)だったということです。
 フッ素ゴムの方が耐熱性の面で高性能だということですから、値段も大した違いはないので、私はすべてFPMにしてもらいました。
 これで一応復活したので、様子を見ることにします。

Oリング専門店ってすごい、面白い

 最初に部品を持っていって、これに使えるOリングはないかと相談に行ったとき、「型がないか探してみる」と言われました。「自社に型がないと型から作らなければならないから」と。
 たかが本体が2,000円もしないノーブランド品の修理のために型を作るなど考えられもしないことなので、「そこまでたいそうなことをする気はない」ということを説明して、部品を探してもらったのですが、もし型さえあれば、既製品が無くて新たに今回のためにOリングを別注してもそれほど大した金額にはならないようです。Oリングだけが原因で使えなくなった製品が手元にあれば、「作ってもらう」という大胆な選択肢も案外あることが分かりました。
 また、元の部品さえあれば、材質や寸法なども調べてもらえます。そんなことをして数個のOリングを売っても、元は取れないでしょうけれども、親切に対応していただいたのには頭が下がりました。Oリング関係の部品調達には、明るい見通しがたったので、今後のこの方面の修理については、これまでどうにもならなかったものが何とかなる場面も多くなりそうです。

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