Canon EF → SONY E

マウントコンバーター Canon → SONY
Canon → SONY マウントコンバーターは数社から発売されています。その中ではやはり SIGMA の MC-11 が一番人気です。その次は大きく離れて TECHART TCS-04 でしょうか。その他はレビューを見てもどれも怪しすぎます。
METABONES からもかなり高額なコンバーターが何度か出ているようですが、詳細は不明です。
SIGMAマウントコンバーター MC-11
SIGMAマウントコンバーター MC-11(キャノン用)は、シグマ製キヤノンEFマウント用交換レンズをソニーEマウントボディで使用するためのコンバーターです。
しかし、シグマ製レンズでなくても、例外はあるのでしょうが、キャノン純正EFレンズでも使えます。
私が持っている旧型 EF 100-400mm 1:4.5-5.6 L IS 白レンズのみならず、古いフィルムカメラ用の EF 90-300 1:4.5-5.6 、EF 75-300 1:4-5.6 でも、TAMRON SP 70-300 F/4-5.6 A005 でもきちんと動いてくれました。
ただし、SIGMA 製の APS-C 用レンズは使えても、 Canon 製の APS-C 用レンズは使えません。
ちなみに、使用にあたっては、ファームウエアを更新しておいた方がいいようです。
更新は、パソコンから付属のケーブルを直接コンバーターに接続して行います。このケーブルは汎用品なので、中古購入などでケーブルが付属していない場合でも、USB(ミニ8ピン平型)のケーブルを手に入れることができればOKです。
マウントアダプターにも使えない
キヤノンEFマウントに使えるのならということで、CONTAX → Canon EF の電子マウントアダプターでも使えないかと思ってやってみたところ、 APS-C 用レンズと同じくやはり内側のカバーに当って、物理的に、マウントにはまりませんでした。
Canon 製の APS-C 用レンズへの改造
Canon 製の APS-C 用レンズをこのコンバーターで使えるようにするためには、基盤を保護している外装のプラスチックを取ってしまえば良いらしいです。それがレンズの出っ張りに当たってしまうため、APS-C 用レンズが取り付けられないのだそうです。わざと Canon 製を取り付けられないような仕様にすることで、 SIGMA レンズの差別化を図ろうとしているのかもしれません。
そんな出っ張りだけの話なら、今時3Dプリンターが割合簡単に使えるのですから、誰か交換用のカバーを安価で提供してくれないかなあ。
カバーを外して、基盤をむき出しにしてまで APS-C 用レンズを使う意味もないような気がするので、私はこの改造はしません。
Canon カメラの仕様のようだ
上に「シグマの戦略かもしれない」と変な邪推をしてしまいましたが、これは Canon のカメラの仕様に合わせただけなのかも知れません。
Canon のフルサイズカメラには、APSーC のレンズは物理的に取り付けられない様になっているのだそうです。
SONY や Nikon なら、APSーC のレンズを付けたら、それ用の画角に変えることができるのに、Canon の場合はそうではないんですね。初めて知りました。
Canon 用は、ほとんど APSーC のレンズしか持っていないので、35-350 や 100-400 のレンズの写りを確かめるだけのためなら、Canon のフルサイズ機を新たに調達するのはちょっと無駄が大きすぎるようです。
APS-Cのために追加で買い直すのはどうも
MC-11 は Canon 製の APS-C 用レンズは使えませんが、その他はこれらが使えるものもあるようです。しかし、レビューなどを見る限り、APS-C 用レンズだけのために、これらの怪しいコンバーターを、いくらお安いとはいえ何千円も出して追加購入するのもあまり気が進むものではありません。
a7SM2 でも一応使えないことはないが
a7SM2 も一応この製品の適応表には書いてあって、使えないことはありません。しかし、a7SM2 は、コントラスト検出方式だけしか搭載していない関係で、マニュアルでピント合わせした方がよほどストレスがたまらないほど、ピント合わせに迷いに迷います。
この機種を使っている場合は、コンバーターに期待しないほうが良いです。(LA-EA5 も同様です。)
TECHART TCS-04 電子マウントアダプター
APS-C の Canon製カメラは、古いとはいえいくらか私は持っているのですから、こちらも古い SONY α7Ⅱ で使えるようになったからといっても、ほとんどメリットはありません。MC-11 をもう既に持っている身としては、「TECHART TCS-04 を追加で買う必要などは全く無い」と頭ではよく分かってはいても、入れ食い状態になっているので、メルカリで安く出品されているのを見るともういけません。ポチッとしちゃいました。
「本品を重量1300gを超えるレンズに装着して使用する場合、カメラ本体とレンズ両方を支えながらご使用ください。カメラ本体のみを持ってのご使用は、マウント部の変形や破損の原因となりますのでおやめください。」とあるので、重い望遠レンズを使用する場合は気をつけないといけません。
このアダプターはカメラの電源を切っていても、着装しているだけで電気を消耗します。
APS-C で使えるのもあるが MC-11 の方が安定しているかなあ
手持ちのレンズの中では、Canon の旧型 EF 100-400mm 1:4.5-5.6 L IS 白レンズや、フィルム時代の EF 90-300 1:4.5-5.6 、EF 75-300 1:4-5.6 は使えましたが、何故か TAMRON SP 70-300 F/4-5.6 A005 はAFが動きませんでした。
APS-C 用では、EF-S 10-18mm F4.5-5.6 IS STM や、EF-S 15-85mm 1:3.5-5.6 IS USM、EOSS-Kiss のセットレンズ EF-S 18-55mm 1:4-5.6 IS STM 、EF-S 55-250mm 1:4-5.6 IS Ⅱ 、さらに Tokina SD 12-24 (IF)DX は使えましたが、EF-S 18-135mm 1:3.5-5.6 IS USM は望遠の辺りでオートフォーカスが動きませんでした。
APS-C で、もし使いたいとすれば一番使うであろう EF-S 18-135mm 1:3.5-5.6 IS USM が動かないのは、ちょっと痛いです。(a7Ⅱは表記のとおりですが、a7RM4では望遠付近かなり合いにくいですが、合焦するときもあります。)
全体的な作りは MC-11 の方が少ししっかりしているような気がしますし、動作も安定しているので、APS-C 用に敢えて TCS-04 まで用意する必要は、やっぱりなかったようです。
SIGMA MC-11 | ||
作動確認レンズ | ||
---|---|---|
Canon |
EF 100-400mm 1:4.5-5.6 L IS EF 35-350mm F3.5-5.6L USM EF 90-300 1:4.5-5.6 EF 75-300 1:4-5.6 EF 50mm F1.8 II |
|
TAMRON | SP 70-300 F/4-5.6 A005 | |
TECHART TCS-04 | ||
作動確認レンズ | ||
Canon |
EF 100-400mm 1:4.5-5.6 L IS EF 35-350mm F3.5-5.6L USM EF 90-300 1:4.5-5.6 EF 75-300 1:4-5.6 EF50mm F1.8 II EF-S 55-250mm 1:4-5.6 IS Ⅱ EF-S 15-85mm 1:3.5-5.6 IS USM EF-S 18-55mm 1:4-5.6 IS STM EF-S 10-18mm F4.5-5.6 IS STM |
保持方法注意 |
Tokina | SD 12-24 (IF)DX | |
誤・不作動レンズ | ||
TAMRON | SP 70-300 F/4-5.6 A005 | 全く作動せず |
Canon | EF-S 18-135mm 1:3.5-5.6 IS USM | 望遠付近不作動 |
ちょっと贅沢な使い方
以下の方法は、何もこんな高価なAF用のコンバーターを使わないでも、CONTAX レンズを SONY E マウントに直接つける接点なしの安価なコンバーターでもできるはずです。しかし、もう既に CONTAX レンズを Canon EF マウントに取り付けるための電子アダプターを持っているなら、こんな事もできるということで書いてみます。
このコンバーターは MC-11 とは違って、マニュアルのCONTAX レンズを Canon EF マウントに取り付けるための電子アダプターも取り付けることができます。これを取り付けて、C1くらいに「カスタム設定」で「フォーカスセット」を設定しておけば、C1を押すごとにビュファインダーが拡大表示されるので、85mm F1.4 のピント合わせも、楽勝でできてしまいます。
α7Ⅱの場合、絞りをかなり絞ってもファインダー画面はあまり暗くはならなず、その上画像を拡大しながらピント合わせができるので、ミラーレスでない一眼レフでピント合わせをするよりもとても楽に作業ができます。
もちろんピントが合った範囲はピーキング表示をすることもできます。
このようなことができるので、85mm F1.4 のようにとてもピントが合う範囲が狭いマニュアルレンズでピント合わせをする場合には、α7Ⅱのようなミラーレス一眼はとても便利です。