マウントアダプター

LA-NE1(CONTAX N→SONY E) 電子レンズアダプター(Monster Adapter)

 フリンガー(Fringer)のCONTAX N→SONY EマウントAF/AEアダプターの動作動画を見て、AFもなんとかそれなりの速さで動いているようですし、とても古い設計でまだばか高いCONTAX N Digital を探すより、コンバーター経由でSONY の α を使う方が、高画素数・高感度はもとより、手ブレ防止やら瞳追従など高性能な気がするので、CONTAX N の手持ちレンズを使うために、なんとか SONY α とこのコンバーターを手に入れたいものだと思っていました。ところが、まだまだ α7Ⅱ はなかなか値が下がらないので、もたもたしているうちに、このコンバータの販売がなくなってしまいました。
 もっと以前には、2006年頃から、CONTAX N の Canon マウントへの改造などもあって、魅力を感じてはいましたが、これも結構な工賃で、カナダのconeos社まで手持ちのレンズを送らなければならないという敷居の高さもあり、結局はできずじまいになっていました。
 フィルムカメラの N1 も使えるように残しておきたいため、「改造するなら、同じ組み合わせのレンズをもう一組用意するか」などとも考えていました。

 ところが、今回2022年1月22日、Monster Adapter が「LA-NE1(CONTAX N→SONY E)」電子レンズアダプターを発売しました。Fringer のこともあり、今度もまたもたもたしているうちに手に入れることができないままになってしまうのも悔しいので、使った方のレビューなども一切確認できず、海のものとも山のものとも分からない中、まだ α のボディーも持ってはいないというのに、このコンバーターを衝動的に注文してしまいました。
 見ての通り、外観は Fringer よりもずいぶんと N のレンズにマッチしています。

クリックすると拡大画像を表示します

 「本当に商品が送られてくるんかい?」というようなとっても怪しい公式ウェブサイトから359ドル(日本円にすると5万円程にもなります)で購入すると、北京→深圳→関空経由の航空便で、5日間で物(ぶつ)が送られてきました。
 コンバーターだけを持っていても仕方がないので、それからは歯止めが取れたように、α7Ⅱ、SIGMA MOUNT CONVERTER MC-11 Canon EF-E ソニー用、予備のNP-FW50 互換バッテリー2個とそのチャージャー、Meike-オートフォーカスマクロエクステンションチューブ MK-S-AF3BSilicone Armor Skin Case Body Cover などもまだ本体が届かないうちから一気に注文してしまいます。本体が届いて更に TECHART LM-EA9本体だけで、それが使えるSONY純正のレンズなどまだ1本も手に入れてはいないのに、久々の20万円に迫る大人買いです。(その後すぐにまた SONY Vario-Tessar T* FE 16-35mm F4 ZA OSS も買ってしまいました。遂に、25万超えになっちゃった。)
 これに D200 が加わるので、これまで写真にかけた中でも最高の、とんでもない金額になっています。

レンズ交換は電源を切ってから

 「マウントやレンズの交換は電源を切ってから」とマニュアルにも書いてありますし、それが当然の基本なのでしょうが、このカメラを手に入れて嬉しくしていて、ハッと気がついてみると、電源を入れたまま、24-85のCONTAX N レンズを着脱していました。
 それからが大変です。他のレンズではオートフォーカスが効くのに、以来これだけは、レンズを取り付けると、緑が点滅してオートフォーカスが全く効きません。何度やっても、色々操作系をいじっても効果なし。
 理屈で考えれば、確かに接点に電源が入ったまま、レンズの様々な接点をぐるりとこすり合わせていくのですから、いらぬ回路に電気が行って、壊れてしまうのも無理はないのは分かります。
 とは言え、そんなミスは人間のすることですからありそうなことです。これでレンズを壊したとすれば、またもう一度正常なレンズを買ったとしても、よっぽど注意をしていても、またいつかはすぐにレンズを壊してしまいそうです。
 そんな事を考えながら、諦め悪く、まだ色々と触っていると、ピントリングをマニュアルでぐりぐり操作した後に、またオートフォーカスが動き出しました。
 本当にやれやれでした。焦って寿命が縮むかと思いました。
 このレンズ、元々そうなのか、それとも私が壊したからなのかは分かりませんが、時々オートフォーカスが効かなくなる時があります。そんな時は、フォーカスリングをグリグリやるとまた動き出します。
 でも、電源が入っている状態での、マウント・レンズ交換は、この例のようにかなりリスクが高そうなので、これからは、とってもとっても注意していくことにします。

オート速度はゆっくりめ

 オートフォーカスの速度は、さすがに、最新のモーター内蔵機種のように、ピッピッとは決まりません。ですから、最新機種に慣れた人には耐えられないかもしれません。
 ですが私は、初期のフィルムオートフォーカス機を使ってきて、ジーといいながらやっとフォーカスするのに慣れていますから、それよりもよほど早いこの速度なら、なんとか実用になるレベルであると思います。少々遅くても、CONTAX N の標準でも、望遠でも、きちんと動いてピントを合わせてくれるのは、とってもありがたいです。
 それにもしピントの微調整をしたい場合でも、レンズ側のピントリングを回すだけで、カメラ側は何の追加操作をしなくてもよいみたいです。すべてオートフォーカス任せにするのではなくても、マニュアルでのピント合わせよりは大分楽です。

接触不良があった

 オートフォーカスの精度が甘いのに加えて、絞り優先モードにしたときに、何をやっても絞りが変わってくれないという不具合が最初ありました。
 24-85のズームを付けて、50mm以上にすると、ピントが近い位置には来るものの、全部ボヤッとしていて、微調整が必要な具合でした。私のα7Ⅱだけではなくて、同僚のα7Ⅲでも同じでしたので、「こんなにピント精度が悪いのなら、常用として使えたものではないな。購入を早まったか?」とも思いました。
 さらに、絞り優先モードの時、どうやっても絞り値が変わりません。使い方が分からずに色々やっていると、レンズの絞り環を回していた時に、たまたま本体表示のレンズの絞り値が変わった時があったので、もしやと思って、コンバーターとレンズとを、数回こすり合わせてみたら、それからは絞り優先時でも、レンズの絞り値に対して、カメラ側の表示も正確に変わるようになりました。
 接点の接触不良があったのでしょう。それからはオートフォーカスの合いにくさも解消したように思います。

スイッチを切っていても電池を消耗する?

 CONTAX N の 24-85 をこれに取り付けていて、いざ使おうとしたら、バッテリーが全く無くなっていたことがありました。この手のコンバーターでよく話題になっているのと同じく、このコンバーターも電源を切っていても電気を消費するようです。
 でもそれって、置いておくたびにレンズをボディーから取りはずしておかなければならないので、ゴミが入りそうだし、とっても面倒くさいです。
 これについて色々考えてみて、CONTAX の 24-85 など、常用するレンズをある程度絞れるなら、レンズは付けっぱなしにしておいて、使う時だけバッテリーを抜き差しする方が、レンズを着脱するよりもリスクが少ないように思います。

画像見本

頂上から石室へ1

 SONY αⅡ、このコンバーターとCONTAX N 24-85 で撮った画像見本です。花の写真以外はすべてカメラにお任せ、無加工の撮って出し JPG です。なんということもないただ撮っただけの写真ですが、この写り具合、こたえられませんねえ。
 今更ながら、CONTAX N レンズの写りの良さに感心しました。

ファームウェアアップデート

 ファームウェアをアップデートするには、データ通信ができる USB Micro-B ケーブルでカメラとパソコンを接続します。カメラがパソコンからマスストレージとして認識されていればOKです。されていない場合は、MENUから、USB接続を選んで、読み込めるようにします。
 USB Micro-B ケーブルは、従来携帯電話に使われてきてものですが、最近は違うものに移行してきています。とはいえ、データ通信機能付きのケーブルをまだ100均でも売っているので、それが使用できます。
 事前にメモリーカードを抜く、70%以上十分に充電されているバッテリーを使用する、アダプターにはいずれかのレンズを取り付けておくなどの注意があります。
 またアップデート中は、プログラムの途中終了などをしては絶対にいけません。
 機器を接続してしまえば、ダウンロードしたファームウェアを起動して、アップデートするだけです。
 なお、一度アップグレードしてしまうと、ダウングレードはできませんので注意してください。

たった1年半で壊れた

 少々オートフォーカスが効かないことがあっても、ピントリングをグリグリやっているとまた動いていたのですが、突然全く動かなくなり、レンズエラーが出るようになりました。そんなに酷使しているわけでもなく、偶に使用する程度で、たかが1年半足らずで壊れるとは、なんともはやがっかりです。
 CONTAX N のレンズを使うために SONY a7 を2台も買ったのに、どうしてくれるんだ!
 マニュアルでなら使えないことはないですが、オートフォーカスなしはやはり苦しい。

問い合わせてみるもんだ

 Monster Adapter のウエッブサイトから注文したものだったので、「修理なり代替品の購入なり、安くなるように対応できないか」という旨を問い合わせてみたところ、日本語にすると以下のような意味の返事が来ました。
 日本郵便で、中国への送料、320gほどで、650円でしたが、果たして無事に直って帰ってくるでしょうか。

2022 年 8 月に発注されました。

到着次第確認させていただきますので、下記住所までご返送ください。 重大な損傷がない場合は無料で修理サービスを提供いたします。 お支払いいただく必要があるのは往復の送料のみです。

重大な損傷が検出された場合でも修理サービスは提供できますが、交換とテストにかかる部品代と人件費はお客様のご負担となります。

中国税関の輸入税/手数料は非常に高いのでご注意ください。当社では税金/手数料を一切負担しておりませんので、「申告価格」を1000円などに設定し、このアダプターを「レンズアダプター部品(lens adapter parts)」としてマークしてください。 そうすれば税金や手数料はゼロになります。

3月15日になってやっと直ったという連絡があった

 12月21日に返送して、中国の正月休暇に当たるとかで音沙汰もなく、3月15日になってやっと連絡があったのはいいものの、修理料99ドルに送料20ドル、合計119ドル(18,491円)もかかってしまいました。なんでも、メインボードが焼けていて、フロントのマウント部分もハードに使いすぎているらしいです。
 修理代金は、ボード交換のもので、マウント交換はサービスだそうです。最初の接触不良で、マウントを何度かこすりつけたのが、傷がついた原因かもしれません。
 しかし、さほど頻繁に使ったわけでもなし、最初に送られてきたときから少し調子がおかしいような気がしていたので、元々品質が良くなかったような気がしますが、これを払わない以上CONTAX N1 のレンズを使いようがないので、何と言われようと、支払うしかありません。
 いつになったら、修理完了品が送られてくることやら。今度は、ストレスなくきちんと動くといいな。

支払いはPaypal

 支払いは Paypal を指定されるのですが、これがまた、マイナンバーカードを登録しないことには、クレジットカード払いの海外送金ができません。なんともはや手間のかかること。

3月31日やっと戻ってきた

 3月31日、やっと修理から戻ってきました。
 発送してからでも、優に3ヶ月以上。まあ、使えるようになって戻ってきたから、よしとするか。
 最近になって、このコンバーターがaliexpressで、元値よりも随分と安く手に入ったもので、もう一つ買っちゃいました。
 商品が送られてきた時、修理が帰ってきたのか、買ったのが送られてきたのか一瞬考えました。
 コンバーターが2つになったので、広角と望遠、2つにこれをつけっぱなしにして2台持ちにします。
 これまで何年間か借りてとても重宝して使ってきた Canon 35-350 の古い白レンズを返さなければならなくなったので、丁度いいです。
 この白レンズ、以前は安く手に入ったのに、今手に入れようとすると、べらぼうに高くなっていて、手が出ません。
 写りは良いし、1本でとりあえずなんでも撮れ、とても気に入っているレンズなので、なんとか自分用のを手に入れたいところです。

タイトルとURLをコピーしました